都合により「天使の箱庭」からの加筆修正分の移行です。
読んでない方は暇潰しに読んで下されば嬉しいです(*^_^*)
3Pありです(苦手な方はスルーして下さいネ)
四つん這いになっている大地の尻は左右から二人の男によって開かれていた。二人の男の指はそれぞれ大地の中で緩々と泳いでいる。
「姫、指増やしていい?」大地は黙って頷いた。
そう聞いてきたのは、木崎 空(きざき そら)21歳 大学3年だ。
「あー俺もー」こいつは木崎 海(きざき かい)21歳 同じく大学3年。
そう、こいつらは一卵性双生児で大地の幼馴染。
頷いてから大地は慌てて「やっぱ駄目!増やすって事はいきなり4本になるんじゃん!」
「駄目だよ、もう」
「あっ……くそっ……壊れる―――」
「大丈夫だよ、優しくするから」海が言うと
「そう、物理的には何とかなる!」と空も言葉を繋げるのだ。
「ふざけんなよー!」
「姫余裕じゃん」
「姫言うなー!」
4本の指で広げられ4本別々の動きをされた日には堪らない。
「うっ……あぁぁ……っ」
「ここはどうだ?」中のいい所を擦られた「あああぁぁ―――」もう指だけでイきそうになる。「姫、まだ駄目だよ」空がそう言って大地の芯を握り込んだ。「あっ…馬鹿空、イかせろ!」「駄目だよ姫は自分がイっちゃうと、もう止めるって言うから」
姫と呼ばれるのは姫野 大地(ひめの だいち)20歳、大学3年だ。誕生日がこの双子よりも3ヶ月遅いから、大地だけまだ20歳なのだ。
それぞれ尻を抱えているこいつらに別に強姦されている訳でもなかった。ま、元を正せば大地のせいなのだが……二人に迫られ、どっちも好きだから選べないと言うと 双子で「お前が諦めろ」「いや俺の方がずっと先に好きになった」とか、くだらない言い争いに発展してしまい、つい「お前ら二人で一人なんだからどっちでも同じだよ」と言ってしまった。
「ふーん、二人で一人なら一緒でいいよな」(ヤバイ!空の目が光った。)
頭でも口でもこいつに敵わない。どう言っても言いくるめられるのは目に見えている。
結局こういう構図になってしまったのだ……大地の後孔は無骨な4本の指を受け入れ限界だった。「あっ……あぁ・・バカやめろっ」広げられ薄くなった皮膚を舐められた。こんな事をするのは海だと見なくても判ってしまう。
「気持ちいい?中締め付けてきているぞ」
「あぁぁぁぁぁ……イイ……」
「もうイきたい……イかせろ!」
「だーめ」
「お願いだから・・海・・止めるって言わないから・・あぁ・・お願い」
『お強請りは海の方がきいてくれるのを判っているから海に向けて言う』
「空、可哀相だから一度イかせてやろうぜ」
「姫、1回だけだからね、イったら今度はリボンだからね」
大地は只、こくこくと頷くだけだった。空に堰き止められていた芯に血が通い、そしてそのまま扱かれた。
「あああああぁ……あっ!イクッ―――」
大地は白濁を空の手の中に放って肩で息をしているけど、二人の指はまだ大地の中に入ったままだ。
「ふー疲れた……指抜いて!」だが抜かれたのは空の指だけだったので「海!抜けよ!」と乱暴に言った。「姫だめだよ、約束だからね」空の指が抜けたのは止めた訳じゃなく、リボンを取りに行くためだった事にようやく大地は気づいた。
「ちっ……」
「もう大人なんだから、約束は守らなくっちゃね」空に諭すように言われて「まともな大人がこんな事やるかよ!」と罵声を浴びせると空の目が光った。
「そうだね姫……まともな大人じゃないから、まともじゃない事やろうね」
『しまった!墓穴ほったか?』「かーいー」甘えた声で海を呼んでみるが返事がない……
振り返って見るともう臨戦態勢だった……
「仕方ない……でも明日絶対休めないゼミあるんだからな!1回ずつだかんなー」
「わかったよ」
そう言いながら大地の尻を撫で回しているのは野球バカの海だった。
もう無理……指1本動かせない。
「ふざけんなよ……」怒りの声にも力が入らない。
「約束通り1回だけだろう?」海が剥れるが「お前の1回は長いんだよ!!納得いかない」
『くそっ、次からは時間10分ずつって言おう……』と内心大地は自分の失敗を繰り返さないように心に決めた。ぐったりした大地の尻の後ろに海が回り込んだ。
「中綺麗にするから……」「海はヤダ、空やって」と言うと渋々空と交代している。
海は基本優しい、その上野球で鍛えたタコのある指で優しく掻き回されたらこっちが堪らなくなってしまう。その点空は冷静で事務的に事をこなすからこういう役は空が適任だった。
「海、マッサージして」海は嬉しそうに大地の体を丁寧にマッサージしてくれている。
野球部で今はマッサージされる側の人間だが、かつては先輩達のマッサージやっていただけあって上手い。本当に大地はこの二人の良いとこ取りをしていると思った。
「姫綺麗になったよ、少し休んだらお風呂入ろうね」
「ん……眠い……」
そして大地が朝目覚めた時には、髪も体もさらさらの状態になっているのだ。案の定次の朝起き上がろうとしたら足腰が立たない。
うう・・今日は大学行きたい、イヤ行かなくてはならない。「空ぁー、海ぃー」大地はドアの外に向かって叫んだ。
「大地!どうした?」大地の大声に二人同時に部屋に飛び込んで来た。大地たち3人の幼馴染は共同生活をしていた。4万円ずつの家賃の負担で、都内から少し外れた所に3LDKのマンションを借りている。バラバラに住むよりはずっと経済的だったのだ。それ以外に3万水道光熱費と食費(共同で食べる分だけ)10万円の仕送りの大地は残り4万円で、携帯代から小遣いまで賄わなければならない。
「歩けないだろ!海お前のせいだ!」
「あー酷いなぁ、姫だって喜んでいたくせに・・・それに空だって同じだろ?」
「空とお前じゃサイズが違うだろ!」
「双子だもん、おんなじだよ」
「お前のはあっちにも筋肉付いているんだよ!」
「ふーん」何だか海は嬉しそうだ。
この二人は、普段は「大地」って呼ぶくせにH関係の時には「姫」と呼ぶのだ。よく器用に使い分け出来るもんだ、と感心もする。
「仕方ないな……オンブでもしようか?」恥ずかしい事を平気な顔で提案するのは空だ。「やだ!理由聞かれたら一体何って答えるんだよ」「……やり過ぎましたとか?」大地は海の頭を平手で殴るが、痛くも痒くも無いって顔しているし……「ちょっと待って」その時空に名案が浮かんだみたいだ。戻って来ると手に包帯と湿布?呆然としている大地の足に湿布を貼り、包帯を巻きつけている。
「ちょっと何してんだよ?」伸縮性の高い包帯は最後をグイッと捩じ込めば完成。
「ほら、これならオンブでも恥ずかしくないだろう?」
空がにっこり微笑む、この有無を言わせない笑顔には誰も反論出来ない。
「うう―――」
「じゃ俺がオンブなー、姫をオンブするなんてガキの頃以来だなぁ……」ここで姫って言われるのは何かいやーな気分だ。
「姫言ってんじゃねーよ!腹減った!」
その日結局大地は海の背中におぶさったまま大学の門を潜った。
「やーっ姫野君かわいいー」
「おっ、大地どうしたんだぁ子供みたいだなぁ」などと知り合いの揶揄する声を受けながら海の耳元でぼそっと囁く「う・ざ・い」その囁きを聞いて、海は大地を背負ったまま小走りに構内に向かった。
「おい、トイレはどうするんだよ?」そう聞くと海は同じ野球部の学生に大地の世話を頼んでさっさと自分の学部へ行ってしまった。
「ったく……」
3人とも学部が違うので、こればっかりは仕方ない。昼飯までトイレを我慢するしかない。
結局昼までトイレを我慢して3人で学食へ行くと空が「俺は今日実験室に篭るから、帰りは海頼むよ」と言った。「おう」海はそう言いながらカツ丼を掻きこんでいた。
「海、大丈夫だろうな?忘れるなよ?」
「午後の講義1つだから、終わったら迎えに行くから待っていて」
『終わったら迎えに行くから待っていて…………』大地は心の中で復唱した……
9話分を6話にまとめてあります。
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そう聞いてきたのは、木崎 空(きざき そら)21歳 大学3年だ。
「あー俺もー」こいつは木崎 海(きざき かい)21歳 同じく大学3年。
そう、こいつらは一卵性双生児で大地の幼馴染。
頷いてから大地は慌てて「やっぱ駄目!増やすって事はいきなり4本になるんじゃん!」
「駄目だよ、もう」
「あっ……くそっ……壊れる―――」
「大丈夫だよ、優しくするから」海が言うと
「そう、物理的には何とかなる!」と空も言葉を繋げるのだ。
「ふざけんなよー!」
「姫余裕じゃん」
「姫言うなー!」
4本の指で広げられ4本別々の動きをされた日には堪らない。
「うっ……あぁぁ……っ」
「ここはどうだ?」中のいい所を擦られた「あああぁぁ―――」もう指だけでイきそうになる。「姫、まだ駄目だよ」空がそう言って大地の芯を握り込んだ。「あっ…馬鹿空、イかせろ!」「駄目だよ姫は自分がイっちゃうと、もう止めるって言うから」
姫と呼ばれるのは姫野 大地(ひめの だいち)20歳、大学3年だ。誕生日がこの双子よりも3ヶ月遅いから、大地だけまだ20歳なのだ。
それぞれ尻を抱えているこいつらに別に強姦されている訳でもなかった。ま、元を正せば大地のせいなのだが……二人に迫られ、どっちも好きだから選べないと言うと 双子で「お前が諦めろ」「いや俺の方がずっと先に好きになった」とか、くだらない言い争いに発展してしまい、つい「お前ら二人で一人なんだからどっちでも同じだよ」と言ってしまった。
「ふーん、二人で一人なら一緒でいいよな」(ヤバイ!空の目が光った。)
頭でも口でもこいつに敵わない。どう言っても言いくるめられるのは目に見えている。
結局こういう構図になってしまったのだ……大地の後孔は無骨な4本の指を受け入れ限界だった。「あっ……あぁ・・バカやめろっ」広げられ薄くなった皮膚を舐められた。こんな事をするのは海だと見なくても判ってしまう。
「気持ちいい?中締め付けてきているぞ」
「あぁぁぁぁぁ……イイ……」
「もうイきたい……イかせろ!」
「だーめ」
「お願いだから・・海・・止めるって言わないから・・あぁ・・お願い」
『お強請りは海の方がきいてくれるのを判っているから海に向けて言う』
「空、可哀相だから一度イかせてやろうぜ」
「姫、1回だけだからね、イったら今度はリボンだからね」
大地は只、こくこくと頷くだけだった。空に堰き止められていた芯に血が通い、そしてそのまま扱かれた。
「あああああぁ……あっ!イクッ―――」
大地は白濁を空の手の中に放って肩で息をしているけど、二人の指はまだ大地の中に入ったままだ。
「ふー疲れた……指抜いて!」だが抜かれたのは空の指だけだったので「海!抜けよ!」と乱暴に言った。「姫だめだよ、約束だからね」空の指が抜けたのは止めた訳じゃなく、リボンを取りに行くためだった事にようやく大地は気づいた。
「ちっ……」
「もう大人なんだから、約束は守らなくっちゃね」空に諭すように言われて「まともな大人がこんな事やるかよ!」と罵声を浴びせると空の目が光った。
「そうだね姫……まともな大人じゃないから、まともじゃない事やろうね」
『しまった!墓穴ほったか?』「かーいー」甘えた声で海を呼んでみるが返事がない……
振り返って見るともう臨戦態勢だった……
「仕方ない……でも明日絶対休めないゼミあるんだからな!1回ずつだかんなー」
「わかったよ」
そう言いながら大地の尻を撫で回しているのは野球バカの海だった。
もう無理……指1本動かせない。
「ふざけんなよ……」怒りの声にも力が入らない。
「約束通り1回だけだろう?」海が剥れるが「お前の1回は長いんだよ!!納得いかない」
『くそっ、次からは時間10分ずつって言おう……』と内心大地は自分の失敗を繰り返さないように心に決めた。ぐったりした大地の尻の後ろに海が回り込んだ。
「中綺麗にするから……」「海はヤダ、空やって」と言うと渋々空と交代している。
海は基本優しい、その上野球で鍛えたタコのある指で優しく掻き回されたらこっちが堪らなくなってしまう。その点空は冷静で事務的に事をこなすからこういう役は空が適任だった。
「海、マッサージして」海は嬉しそうに大地の体を丁寧にマッサージしてくれている。
野球部で今はマッサージされる側の人間だが、かつては先輩達のマッサージやっていただけあって上手い。本当に大地はこの二人の良いとこ取りをしていると思った。
「姫綺麗になったよ、少し休んだらお風呂入ろうね」
「ん……眠い……」
そして大地が朝目覚めた時には、髪も体もさらさらの状態になっているのだ。案の定次の朝起き上がろうとしたら足腰が立たない。
うう・・今日は大学行きたい、イヤ行かなくてはならない。「空ぁー、海ぃー」大地はドアの外に向かって叫んだ。
「大地!どうした?」大地の大声に二人同時に部屋に飛び込んで来た。大地たち3人の幼馴染は共同生活をしていた。4万円ずつの家賃の負担で、都内から少し外れた所に3LDKのマンションを借りている。バラバラに住むよりはずっと経済的だったのだ。それ以外に3万水道光熱費と食費(共同で食べる分だけ)10万円の仕送りの大地は残り4万円で、携帯代から小遣いまで賄わなければならない。
「歩けないだろ!海お前のせいだ!」
「あー酷いなぁ、姫だって喜んでいたくせに・・・それに空だって同じだろ?」
「空とお前じゃサイズが違うだろ!」
「双子だもん、おんなじだよ」
「お前のはあっちにも筋肉付いているんだよ!」
「ふーん」何だか海は嬉しそうだ。
この二人は、普段は「大地」って呼ぶくせにH関係の時には「姫」と呼ぶのだ。よく器用に使い分け出来るもんだ、と感心もする。
「仕方ないな……オンブでもしようか?」恥ずかしい事を平気な顔で提案するのは空だ。「やだ!理由聞かれたら一体何って答えるんだよ」「……やり過ぎましたとか?」大地は海の頭を平手で殴るが、痛くも痒くも無いって顔しているし……「ちょっと待って」その時空に名案が浮かんだみたいだ。戻って来ると手に包帯と湿布?呆然としている大地の足に湿布を貼り、包帯を巻きつけている。
「ちょっと何してんだよ?」伸縮性の高い包帯は最後をグイッと捩じ込めば完成。
「ほら、これならオンブでも恥ずかしくないだろう?」
空がにっこり微笑む、この有無を言わせない笑顔には誰も反論出来ない。
「うう―――」
「じゃ俺がオンブなー、姫をオンブするなんてガキの頃以来だなぁ……」ここで姫って言われるのは何かいやーな気分だ。
「姫言ってんじゃねーよ!腹減った!」
その日結局大地は海の背中におぶさったまま大学の門を潜った。
「やーっ姫野君かわいいー」
「おっ、大地どうしたんだぁ子供みたいだなぁ」などと知り合いの揶揄する声を受けながら海の耳元でぼそっと囁く「う・ざ・い」その囁きを聞いて、海は大地を背負ったまま小走りに構内に向かった。
「おい、トイレはどうするんだよ?」そう聞くと海は同じ野球部の学生に大地の世話を頼んでさっさと自分の学部へ行ってしまった。
「ったく……」
3人とも学部が違うので、こればっかりは仕方ない。昼飯までトイレを我慢するしかない。
結局昼までトイレを我慢して3人で学食へ行くと空が「俺は今日実験室に篭るから、帰りは海頼むよ」と言った。「おう」海はそう言いながらカツ丼を掻きこんでいた。
「海、大丈夫だろうな?忘れるなよ?」
「午後の講義1つだから、終わったら迎えに行くから待っていて」
『終わったら迎えに行くから待っていて…………』大地は心の中で復唱した……
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『終わったら迎えに行くから待っていて…………』大地は心の中で復唱した……
その日空が大学を出る仕度を始めたのは、もう7時を過ぎていた。帰りはグランドの方を抜けて帰った方が買い物の便がいいので「晩飯はどうしようか?」などと考えながら歩いていると薄暗いグランドから大勢の声が聞こえて来た。
目を凝らして見ていると、ここを卒業してプロ野球へ進んだ男の顔が見えた。後輩の陣中見舞いにでも来たのだろう。空はその声の中に聞き慣れた海の声を聞いた。「海!!大地はどうした?」駆け寄って叫ぶと一瞬?て顔した海が青ざめる。
「ヤバイ先輩が来てくれて舞い上がって忘れていた」
「ふざけるんじゃないよ!」空は青ざめたまま携帯で大地の携帯に電話を掛けた。
「だめだ、出ない……」
二人で大地の今日最後の講義があった教室へ急いだ。もう中は真っ暗だった。
「大地、大地!」と叫んでも返事はない……
「どうしよう?空……」
「情けない顔している暇あったら心当たり探せよ」諦めて教室を出ようとすると、遠くで「カタッ」と小さな音がした。「しっ……」目を凝らすと、教室の一番後ろの端に暗い影が見える。
「大地……」静かにと海を制して近づくと、そこには子供のように膝を抱えて丸まっている大地が居た。まるで捨てられた子供が泣きながら眠ってしまったような大地の顔を見て空たちは二人顔を見合わせて唇を噛んだ。
俺たちは一番してはいけない事をしてしまった……
『終わったら迎えに行くから待っていて…………』そう言った大地の母親は大地を迎えに来る事は無かったからだ。眠っている大地を起こさないように、そっと背中に乗せる。
「まるで子供みたいだな……」
「寝ている大地可愛いな……」そう言いながら、暗くなった道を歩いた。
「なぁ空、なんでこんな可愛い大地を置いておばさん出ていっちゃったのかな?」
「さぁね……本人しか判らないよ」
俺たち3人が小学校に上がる前だった。俺と空と母親の3人でスーパーに買い物に行くとスーパーの脇に大地がしゃがんでいた。
「あら、大地ちゃん何しているの?ママは?」俺らの母親が聞いた。
「お買い物……待っていてって、僕が犬と遊んでいたから……」
その遊んでいたという犬はもう大地の傍には居なかった。
「いつから此処にいるの?」
「う―――ん?ずっと前から」
俺たちも買い物には付き合わず、外で待っているからと言うと母親は一人でスーパーに入っていった。俺らの親がスーパーの袋を下げて出てきても、大地の母親は出て来ない。
「あら?ママはまだ?」
「うん……」
「変ね、中では逢わなかったけど・・」
その後店内アナウンスしてもらっても大地の母親は来なかった。
「もう暗くなるから一度家に帰りましょう」そう言っても
「ママが待っててって」大地は頑として動こうとしなかった。
「じゃちょっとお宅に電話してみるわね」
だが電話して戻って来た俺らの親は「帰ってないみたい」と不安げだった。
「大地一緒に帰ろう」
「やっ……」
結局スーパーの辺りに1時間くらい居たけど状況は変わらない。そのうち、連絡を受け早めに帰宅した大地の父親が宥めて連れて帰った。
その次の日離婚届が郵便で届いたそうだ。俺らはまだ子供だったから、深い事も詳しい事も判らなかったが大地の母親がその日以来家に居なくなった事だけは理解できた。それからの日々俺たち二人は大地から離れなかった。いつも3人一緒かどっちかが一緒だった。母親の居なくなった大地の世話を俺らの母親が買って出た。だから学校のある日は必ず帰ってから一緒に飯食って、風呂も一緒。
体格の良い双子に比べて、見た目も華奢で女の子みたいな顔の大地を母親も「娘が出来たみたい」と喜んで世話していた。それでも男3人、喧嘩もしたし悪戯もやった。
負けず嫌いの大地は体格で敵わないと判っていても挑んで来る。そんな大地が可愛くて、俺も空も甘やかした。こいつが我儘になったのも俺らのせいなんだよなぁ……
「あれ中学の時だよな……」空が呟くように言った。以心伝心……こういう時一卵性双子は都合がいい。「ああ」
中学2年の時、大地が1つ上の3年の男子に告白されたのだった。思春期の男子、異性の事が一番気になる年頃だ。それなのに、よりによって男に告白されてる大地を見て何となく二人焦ってしまったのだった。
「男が男を好きになってもアリってのをあの時知ったよ」
「俺もだ……大地を見る度にモヤモヤしていた訳が判って何かホッとした」
そしてこの双子は中学2年の時、自分が大地を好きだと言うのを自覚したのだった。
その時ふと海の頭の上から「お前ら、その頃から俺を変な目で見てたんだなぁ!」と突然大地の声がした。「あれ?何だ起きたのか……寝ていた方が可愛いのに」のんびりした声は海だ。
「ふざけんじゃない!俺が何時間待ったと思ってんだよ」と大地はオンブされたまま海の首に腕を回して締め付ける。
「あぁギブギブ……悪かったよ、ごめんな大地」
「空、腹減った!」
「はいはい、帰ったら海の分のプリン食べていいから」空はまるで母親のようだ。
「やりぃ!でも空の分もな」
「えー、俺は最初から迎えは無理って言っていたじゃないか」
「ふん、お前ら一心同体なんだろ?罰も一緒だ!」
「俺、空よりも姫と一心同体がいいんだけどなぁ・・」
「姫言うな!」そう言って大地は首に回した腕に更に力を加えた。
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その日空が大学を出る仕度を始めたのは、もう7時を過ぎていた。帰りはグランドの方を抜けて帰った方が買い物の便がいいので「晩飯はどうしようか?」などと考えながら歩いていると薄暗いグランドから大勢の声が聞こえて来た。
目を凝らして見ていると、ここを卒業してプロ野球へ進んだ男の顔が見えた。後輩の陣中見舞いにでも来たのだろう。空はその声の中に聞き慣れた海の声を聞いた。「海!!大地はどうした?」駆け寄って叫ぶと一瞬?て顔した海が青ざめる。
「ヤバイ先輩が来てくれて舞い上がって忘れていた」
「ふざけるんじゃないよ!」空は青ざめたまま携帯で大地の携帯に電話を掛けた。
「だめだ、出ない……」
二人で大地の今日最後の講義があった教室へ急いだ。もう中は真っ暗だった。
「大地、大地!」と叫んでも返事はない……
「どうしよう?空……」
「情けない顔している暇あったら心当たり探せよ」諦めて教室を出ようとすると、遠くで「カタッ」と小さな音がした。「しっ……」目を凝らすと、教室の一番後ろの端に暗い影が見える。
「大地……」静かにと海を制して近づくと、そこには子供のように膝を抱えて丸まっている大地が居た。まるで捨てられた子供が泣きながら眠ってしまったような大地の顔を見て空たちは二人顔を見合わせて唇を噛んだ。
俺たちは一番してはいけない事をしてしまった……
『終わったら迎えに行くから待っていて…………』そう言った大地の母親は大地を迎えに来る事は無かったからだ。眠っている大地を起こさないように、そっと背中に乗せる。
「まるで子供みたいだな……」
「寝ている大地可愛いな……」そう言いながら、暗くなった道を歩いた。
「なぁ空、なんでこんな可愛い大地を置いておばさん出ていっちゃったのかな?」
「さぁね……本人しか判らないよ」
俺たち3人が小学校に上がる前だった。俺と空と母親の3人でスーパーに買い物に行くとスーパーの脇に大地がしゃがんでいた。
「あら、大地ちゃん何しているの?ママは?」俺らの母親が聞いた。
「お買い物……待っていてって、僕が犬と遊んでいたから……」
その遊んでいたという犬はもう大地の傍には居なかった。
「いつから此処にいるの?」
「う―――ん?ずっと前から」
俺たちも買い物には付き合わず、外で待っているからと言うと母親は一人でスーパーに入っていった。俺らの親がスーパーの袋を下げて出てきても、大地の母親は出て来ない。
「あら?ママはまだ?」
「うん……」
「変ね、中では逢わなかったけど・・」
その後店内アナウンスしてもらっても大地の母親は来なかった。
「もう暗くなるから一度家に帰りましょう」そう言っても
「ママが待っててって」大地は頑として動こうとしなかった。
「じゃちょっとお宅に電話してみるわね」
だが電話して戻って来た俺らの親は「帰ってないみたい」と不安げだった。
「大地一緒に帰ろう」
「やっ……」
結局スーパーの辺りに1時間くらい居たけど状況は変わらない。そのうち、連絡を受け早めに帰宅した大地の父親が宥めて連れて帰った。
その次の日離婚届が郵便で届いたそうだ。俺らはまだ子供だったから、深い事も詳しい事も判らなかったが大地の母親がその日以来家に居なくなった事だけは理解できた。それからの日々俺たち二人は大地から離れなかった。いつも3人一緒かどっちかが一緒だった。母親の居なくなった大地の世話を俺らの母親が買って出た。だから学校のある日は必ず帰ってから一緒に飯食って、風呂も一緒。
体格の良い双子に比べて、見た目も華奢で女の子みたいな顔の大地を母親も「娘が出来たみたい」と喜んで世話していた。それでも男3人、喧嘩もしたし悪戯もやった。
負けず嫌いの大地は体格で敵わないと判っていても挑んで来る。そんな大地が可愛くて、俺も空も甘やかした。こいつが我儘になったのも俺らのせいなんだよなぁ……
「あれ中学の時だよな……」空が呟くように言った。以心伝心……こういう時一卵性双子は都合がいい。「ああ」
中学2年の時、大地が1つ上の3年の男子に告白されたのだった。思春期の男子、異性の事が一番気になる年頃だ。それなのに、よりによって男に告白されてる大地を見て何となく二人焦ってしまったのだった。
「男が男を好きになってもアリってのをあの時知ったよ」
「俺もだ……大地を見る度にモヤモヤしていた訳が判って何かホッとした」
そしてこの双子は中学2年の時、自分が大地を好きだと言うのを自覚したのだった。
その時ふと海の頭の上から「お前ら、その頃から俺を変な目で見てたんだなぁ!」と突然大地の声がした。「あれ?何だ起きたのか……寝ていた方が可愛いのに」のんびりした声は海だ。
「ふざけんじゃない!俺が何時間待ったと思ってんだよ」と大地はオンブされたまま海の首に腕を回して締め付ける。
「あぁギブギブ……悪かったよ、ごめんな大地」
「空、腹減った!」
「はいはい、帰ったら海の分のプリン食べていいから」空はまるで母親のようだ。
「やりぃ!でも空の分もな」
「えー、俺は最初から迎えは無理って言っていたじゃないか」
「ふん、お前ら一心同体なんだろ?罰も一緒だ!」
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「ねぇ、木崎君って、ああ海君の方ね。彼女とかいるのかなぁ?」
と聞いてきたのは―――佐藤か田中か鈴木そんな名前の女子学生だった。
「知らない……」
『彼氏なら居るけど』と大地は言えなかった。
「えーあんなに仲いいのに知らないって事は居ないって事なのかなぁ?」
「さあね」大地は口角を少しげて答えた。
「海君の事狙っている女子って多いのよねー、だから競争率高くて……」
「ふーん、そんなにモテるんだ海の奴」
「あったり前じゃないの!将来プロ野球選手よ、超お買い得じゃないの」
だから今のうちにツバ付けておこうと思う女子が多いんだとも言った。
「でもこの前、ミス文学も振られたっていう噂だし……私なんかじゃ……」
『あー面倒くさい』
「ねぇ俺もう帰りたいんだけど……」
「あ、ゴメンね、何か情報あったら教えてね」
とその女子は出て行ったが、何だか気分悪い。
最近はそういう女子が大勢大地の所に同じような事を聞きに来るのだ。
「そんなの自分で聞けよ」
ブツブツ言いながら帰り仕度をしていると同じ学部の飯島が寄って来て「何、大地告られてたの?」と揶揄するように言って来た。
「海の事だよ!」余計ムシャクシャするし。
「ああ、木島兄弟は人気二分しているからな、俺は大地の方が好みだけど」
「ふん……お前もウザイ」
帰ろうとする大地の肩に腕を回して来た。
「なぁ大地~」大地の耳に息を吹きかけるように甘えて来た。
「放せよ!」そう言ってキッと睨み付けると「あーその目ゾクゾクするなぁ……」
飯島は肩に回した腕に力を入れて自分の胸に引き寄せようとした。反撃するには体勢が少し悪い。
「大地!」空の声だ。
「大地帰ろう」
「おう、今行く」大地は飯島の腕を振り解き空に駆け寄った。空が冷たい目で飯島を睨み
「君、大地にやたらと触らないでくれる?」と言った。
その言葉に飯島が大げさに肩を竦めて教室を出て行った。
「彼は?」「あ?経済の飯島」
「そう、駆除リストに入れておいた方が良さそうだね」
「はあ?駆除リスト?何それ」「大地の周りで大地を狙っている奴らのリストだよ」
「何でそんなリスト作る必要あるんだよ?」
「大地を狙う男や女子を排除する為、大学になってから急に人数増えて大変なんだから……」
「誰も頼んでないよ、そんな事」
「駄目だよ、大地は俺と海の大事なモノだからね」
「人を物扱いするなよ」頭に来て思わず右手を出したがその手は簡単に押さえられた。
そして頭を両手で押さえこみ唇が近づいて来た。
「んん……」大地は誰も居ないとはいえ、まさか教室でキスされるとは思わなかった
空の舌が口の中を蹂躙する。キスは海よりも空の方が上手い、と言うかシツコイ……
キスだけで息が上がった大地に「姫・・続きは夜ね」と空が囁いた。
「ざけんじゃねぇ!」肩で呼吸を整えながらそう吐くと。
「覚えておいて、俺たちは姫が思っている以上に嫉妬深いからな」
「お前らに嫉妬される筋合いはないよ!」
「ふーん、そんな事言っていると大変な目に合っても知らないよ」
実際、空と海で何人かの男を退治してきた。
大地は気づいてないが、大地の性格はともかく見た目で性の対象として見る輩が結構いるのだ。
薬学部首席で、一癖ありそうなインテリタイプの空と野球部で活躍していて、順調に行けば来年1位指名されるであろう爽やか青年の海。
あまりにタイプが違う為に、一卵性双生児だと気づかない奴も多かった。
基本のパーツ、身長は同じだが、スマートで長髪の空と野球で鍛え上げた逞しい体格でスポーツ刈の海とでは受ける印象が全く違うらしかった。
こんな二人にガードされていれば悪い虫も簡単には寄って来れない。
「ふん、俺を大変な目に合わせているのはお前らだろう?」
「それより今夜海の奴、野球部の飲み会で遅いんだって、もしかしたら帰れないかもしれないよ」
運動系の飲み会は半端じゃない、吐くまで飲み続けているのが常だった。
「ふふ・・今夜は俺と姫の二人だけだな……」
『姫と言うあたりがヤバイ……』
「この前試作した薬試してみようかな?」
「はぁ?勝手に試せば」
「ああ、ありがとう。そうさせてもらうよ」
『ん?なんで俺に礼言うんだ?』空の意図がまるで判っていない大地だった。
「空、この薬って違法ドラッグとかじゃないよな?」
「はあ?将来の薬剤師が違法ドラッグなんか使う訳ないだろう?」
「でも何か熱いんだけど……」
「これはさっきも言ったように、俺が作った薬だから安心して」
「……やっぱ安心できないかも?」
「おお、結構とろとろになっている」
「あっ!掻き回すなよぉ」何か情けない声だ……空の指が触れる所が熱く疼く。
「なに……これ?」大地は思わず腰を振りたくなり、モジモジしてしまっている。
「基本は生薬だから、体にもいいから安心して」空はそう言いながら、指を2本に増やしていた。
「あぁ……気持ちイイ……」
付き合いは長いけど、こういう関係になってから長いわけではない。
こいつらと体を合わせるようになってから、これが4回目だった。
そして空だけってのは初めてで何か違う意味新鮮な気分だった。
ストレートでグイグイ押して来る海と違って空は変化球で攻めて来るタイプだ。
指がイイ所に当たりそうで、逸らされる。
「ああ……空!」
「可愛くお願いしないと触ってあげないよ・・」
「くそっ!」中に塗られた薬がむず痒く熱い。
「空!もういい、指抜いて挿れろ!」
「駄目だよ……お願いしないとこのままだから……」大地は相変わらずムズムズして腰を動かしている。それでも焦らされてイイ所を避けられてしまう。
「ああぁ……そら~もう……」
「ちゃんと言って」
「お・おねがいします……ちゃんと触って……」
「姫可愛い……」
「あああぁぁ……あん……」空の指が3本に増やされ、更にイイ所を優しく擦った。
「空……熱いよー、もっと……」
「大分薬が効いてきたみたいだな」
今回の試作品は大成功だ、と内心ほくそ笑みながらそっと指を引き抜き、自分の熱くなった杭にゴムを被せずぶずぶっと先だけを押し込んだ。
「ああああ―――」
「姫……イイ?」
「あっあっ……あぁぁぁ……もっと奥まで挿れろよ!」
すると、入ったばかりの空の杭がつつっと出て行ってしまう。
「あぁ……バカ、抜くなよ!」「何て言うんだっけ?」
一瞬唇を噛みながら止めてしまおうかと思った大地だったけど、やはりこの疼きを止めてもらうには言うしかない
……
「空……お願い……挿れて下さい……」とお願いした途端、ぐいっと杭が打たれた。
「あああああぁぁ―――」大地の嬌声に満足気に空の杭は一気に奥まで押し入って来た。
「あぁぁ……あん……あん……ああああああああぁぁ―――」
もう大地の口からは嬌声と喘ぎしか発せられではいなかった。
それからどの位の時間が過ぎたのだろう?大地は散々焦らされ啼かされ登りつめさせられた。
ぐったり横たわる大地を横抱きにして風呂に連れて行き綺麗にしてくれる……
湯船にのんびり浸かりながら「なあ空?お前は薬剤師になるのか?」
「一応資格は取るつもりだよ、製薬会社の研究員になりたいし」
「ふーん……海はプロ行くつもりかな?」
「どうだろう?大地と離れるのが嫌だから止めるかもよ?」
「えっ?何で?」
「シーズンになると、あっちこっち遠征に行くからなぁ……」
「俺たち、いつまで3人でいられるんだろうな?……」
「今日は何だかしおらしいな?どうかした?」
「……別に」
大地は何かの発作が起きるように時々胸の奥がキュンと淋しくなる時があった。
特に理由やきっかっけが無くて急に……本当に何かの発作のように。
「大地が望めばいつまでだって一緒に居られるさ」
「……望まなければ?」
「望まなくても、俺らは大地と離れないから!」
少し怒ったような空の声に少ーしだけ安心して
「空、髪洗って!」
「空、風呂から出たらプリン!」
「空、後で耳掻きして!」
「空、空、俺を捨てないで……」
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と聞いてきたのは―――佐藤か田中か鈴木そんな名前の女子学生だった。
「知らない……」
『彼氏なら居るけど』と大地は言えなかった。
「えーあんなに仲いいのに知らないって事は居ないって事なのかなぁ?」
「さあね」大地は口角を少しげて答えた。
「海君の事狙っている女子って多いのよねー、だから競争率高くて……」
「ふーん、そんなにモテるんだ海の奴」
「あったり前じゃないの!将来プロ野球選手よ、超お買い得じゃないの」
だから今のうちにツバ付けておこうと思う女子が多いんだとも言った。
「でもこの前、ミス文学も振られたっていう噂だし……私なんかじゃ……」
『あー面倒くさい』
「ねぇ俺もう帰りたいんだけど……」
「あ、ゴメンね、何か情報あったら教えてね」
とその女子は出て行ったが、何だか気分悪い。
最近はそういう女子が大勢大地の所に同じような事を聞きに来るのだ。
「そんなの自分で聞けよ」
ブツブツ言いながら帰り仕度をしていると同じ学部の飯島が寄って来て「何、大地告られてたの?」と揶揄するように言って来た。
「海の事だよ!」余計ムシャクシャするし。
「ああ、木島兄弟は人気二分しているからな、俺は大地の方が好みだけど」
「ふん……お前もウザイ」
帰ろうとする大地の肩に腕を回して来た。
「なぁ大地~」大地の耳に息を吹きかけるように甘えて来た。
「放せよ!」そう言ってキッと睨み付けると「あーその目ゾクゾクするなぁ……」
飯島は肩に回した腕に力を入れて自分の胸に引き寄せようとした。反撃するには体勢が少し悪い。
「大地!」空の声だ。
「大地帰ろう」
「おう、今行く」大地は飯島の腕を振り解き空に駆け寄った。空が冷たい目で飯島を睨み
「君、大地にやたらと触らないでくれる?」と言った。
その言葉に飯島が大げさに肩を竦めて教室を出て行った。
「彼は?」「あ?経済の飯島」
「そう、駆除リストに入れておいた方が良さそうだね」
「はあ?駆除リスト?何それ」「大地の周りで大地を狙っている奴らのリストだよ」
「何でそんなリスト作る必要あるんだよ?」
「大地を狙う男や女子を排除する為、大学になってから急に人数増えて大変なんだから……」
「誰も頼んでないよ、そんな事」
「駄目だよ、大地は俺と海の大事なモノだからね」
「人を物扱いするなよ」頭に来て思わず右手を出したがその手は簡単に押さえられた。
そして頭を両手で押さえこみ唇が近づいて来た。
「んん……」大地は誰も居ないとはいえ、まさか教室でキスされるとは思わなかった
空の舌が口の中を蹂躙する。キスは海よりも空の方が上手い、と言うかシツコイ……
キスだけで息が上がった大地に「姫・・続きは夜ね」と空が囁いた。
「ざけんじゃねぇ!」肩で呼吸を整えながらそう吐くと。
「覚えておいて、俺たちは姫が思っている以上に嫉妬深いからな」
「お前らに嫉妬される筋合いはないよ!」
「ふーん、そんな事言っていると大変な目に合っても知らないよ」
実際、空と海で何人かの男を退治してきた。
大地は気づいてないが、大地の性格はともかく見た目で性の対象として見る輩が結構いるのだ。
薬学部首席で、一癖ありそうなインテリタイプの空と野球部で活躍していて、順調に行けば来年1位指名されるであろう爽やか青年の海。
あまりにタイプが違う為に、一卵性双生児だと気づかない奴も多かった。
基本のパーツ、身長は同じだが、スマートで長髪の空と野球で鍛え上げた逞しい体格でスポーツ刈の海とでは受ける印象が全く違うらしかった。
こんな二人にガードされていれば悪い虫も簡単には寄って来れない。
「ふん、俺を大変な目に合わせているのはお前らだろう?」
「それより今夜海の奴、野球部の飲み会で遅いんだって、もしかしたら帰れないかもしれないよ」
運動系の飲み会は半端じゃない、吐くまで飲み続けているのが常だった。
「ふふ・・今夜は俺と姫の二人だけだな……」
『姫と言うあたりがヤバイ……』
「この前試作した薬試してみようかな?」
「はぁ?勝手に試せば」
「ああ、ありがとう。そうさせてもらうよ」
『ん?なんで俺に礼言うんだ?』空の意図がまるで判っていない大地だった。
「空、この薬って違法ドラッグとかじゃないよな?」
「はあ?将来の薬剤師が違法ドラッグなんか使う訳ないだろう?」
「でも何か熱いんだけど……」
「これはさっきも言ったように、俺が作った薬だから安心して」
「……やっぱ安心できないかも?」
「おお、結構とろとろになっている」
「あっ!掻き回すなよぉ」何か情けない声だ……空の指が触れる所が熱く疼く。
「なに……これ?」大地は思わず腰を振りたくなり、モジモジしてしまっている。
「基本は生薬だから、体にもいいから安心して」空はそう言いながら、指を2本に増やしていた。
「あぁ……気持ちイイ……」
付き合いは長いけど、こういう関係になってから長いわけではない。
こいつらと体を合わせるようになってから、これが4回目だった。
そして空だけってのは初めてで何か違う意味新鮮な気分だった。
ストレートでグイグイ押して来る海と違って空は変化球で攻めて来るタイプだ。
指がイイ所に当たりそうで、逸らされる。
「ああ……空!」
「可愛くお願いしないと触ってあげないよ・・」
「くそっ!」中に塗られた薬がむず痒く熱い。
「空!もういい、指抜いて挿れろ!」
「駄目だよ……お願いしないとこのままだから……」大地は相変わらずムズムズして腰を動かしている。それでも焦らされてイイ所を避けられてしまう。
「ああぁ……そら~もう……」
「ちゃんと言って」
「お・おねがいします……ちゃんと触って……」
「姫可愛い……」
「あああぁぁ……あん……」空の指が3本に増やされ、更にイイ所を優しく擦った。
「空……熱いよー、もっと……」
「大分薬が効いてきたみたいだな」
今回の試作品は大成功だ、と内心ほくそ笑みながらそっと指を引き抜き、自分の熱くなった杭にゴムを被せずぶずぶっと先だけを押し込んだ。
「ああああ―――」
「姫……イイ?」
「あっあっ……あぁぁぁ……もっと奥まで挿れろよ!」
すると、入ったばかりの空の杭がつつっと出て行ってしまう。
「あぁ……バカ、抜くなよ!」「何て言うんだっけ?」
一瞬唇を噛みながら止めてしまおうかと思った大地だったけど、やはりこの疼きを止めてもらうには言うしかない
……
「空……お願い……挿れて下さい……」とお願いした途端、ぐいっと杭が打たれた。
「あああああぁぁ―――」大地の嬌声に満足気に空の杭は一気に奥まで押し入って来た。
「あぁぁ……あん……あん……ああああああああぁぁ―――」
もう大地の口からは嬌声と喘ぎしか発せられではいなかった。
それからどの位の時間が過ぎたのだろう?大地は散々焦らされ啼かされ登りつめさせられた。
ぐったり横たわる大地を横抱きにして風呂に連れて行き綺麗にしてくれる……
湯船にのんびり浸かりながら「なあ空?お前は薬剤師になるのか?」
「一応資格は取るつもりだよ、製薬会社の研究員になりたいし」
「ふーん……海はプロ行くつもりかな?」
「どうだろう?大地と離れるのが嫌だから止めるかもよ?」
「えっ?何で?」
「シーズンになると、あっちこっち遠征に行くからなぁ……」
「俺たち、いつまで3人でいられるんだろうな?……」
「今日は何だかしおらしいな?どうかした?」
「……別に」
大地は何かの発作が起きるように時々胸の奥がキュンと淋しくなる時があった。
特に理由やきっかっけが無くて急に……本当に何かの発作のように。
「大地が望めばいつまでだって一緒に居られるさ」
「……望まなければ?」
「望まなくても、俺らは大地と離れないから!」
少し怒ったような空の声に少ーしだけ安心して
「空、髪洗って!」
「空、風呂から出たらプリン!」
「空、後で耳掻きして!」
「空、空、俺を捨てないで……」
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それまで「はいはい」と気の無い返事をしていた空が大地の後ろに回りぎゅっと抱きしめながら「お前こそ、俺らを捨てたら承知しないからな」と囁いた。
そして大地を振り向かせ、啄ばむようにキスをする。
「あふっ……」可愛い喘ぎ声空は大地の体の向きを変えて、今度は深く口腔を弄った。
「あん……」色っぽい声だ……
その時ばーん!と浴室の扉が音を立てて開かれた。
「あーっ!!お前ら二人でずるい!」
「海のバカ、イイ所なのに、飲み会は?」
「何か嫌な予感がして早めに帰って来たんだよ」
風呂の入り口に仁王立ちしている海を押しのけ「どけよ!俺疲れたから寝る!」と大地は冷たく言い放った。
「えーっ?姫それないよぉ……」本当に将来プロ野球選手になれるのか?海はとても情けない声を出していた。
邪険な態度を取りながらも、海が早く帰って来た事に機嫌を良くした大地はもう一度お願いされたら考えてあげようかな?と濡れた髪を拭きながら思ってしまう夜だった。
「大地、一緒に寝よう」と海に誘われ「あーっ?手を出さないならいいけど」と大地は答えた。
「うん、ただ一緒に眠るだけだから」海は体がデカイからダブルベッドを使っている。
大地のベッドはシングルだから結局海のベッドで一緒に寝ることにした。
「本当に手出すなよ!」
「わかっているよ、今夜は酒が入っているから、一度抱いたら歯止めが利きそうに無いから、最初からやんないよ」大地はそう言う海の逞しい腕の中にすっぽりと納まってしまう。
「それに、今夜は空とやっちゃったんだろ?良かったか?」
それがSEXを指しているとは思えないような、優しい聞き方だった。
「う・うん……良かった……何回もイった」
「そっか、良かったな」
そう言いながら、大地の頭をポンポンと軽く叩きそして撫で上げる。
それはまるでキャッチボールが上手に出来るようになった息子を褒めるような仕草だった。
安心したように顔を埋めた大地の規則正しい寝息が聞こえてくる。
海は暫く大地の寝顔を眺めていたが大地が熟睡しているのを確認すると、そっとベッドを降りて部屋を出た。
―――コンコン
「どうぞ」海は缶ビールを2本持って空のベッドに腰掛け「飲むか?」と聞くと黙って手を差し出す空に1本投げた。
「へえ?今頃お楽しみかと思っていた・・・」揶揄するように海に言うと「何回やった?」と海が突然聞いてきた。
「はあ?」
「だから何回やったって聞いているんだよ!」
「俺が2回で大地は倍かな?」
「うううう―――」
「ばっかじゃないの?大地の前では平静を装って……」
「今俺姫を抱いたら壊すから……」
「全く、野生児の割りには気が小さいんだから」空が呆れたように言うと
「守ろうとしている俺が壊すわけには行かないだろ?」と海が呟いた。
「たまには壊れるくらいに抱いてやるのもいいんじゃない?」
「そうかな?……」
空は時々不安になる。海が大地を大事にし過ぎて逆に壊してしまうんじゃないか?と……
翌朝大地が目を覚ますと……海のベッドの上だ。
「あれ?海は?俺夕べ一緒に寝たよなぁ?」
回転の効かない頭でぼーっと考えながら自分の部屋に行くと、大地のベッドの上で寝てるのは空だった。
そして空の部屋に行くと空のベッドで海が寝ていた。
「はあー?お前ら何やってんの?」大地の大声で海が目を覚ました。
「テテテ―――ッ頭痛い、二日酔いだ」ベッドの周りに缶ビールの空き缶が転がっていた。
「海、あれから又飲んだのか?」
「あれ?大地……おはよう。お前の寝顔見ていたら眠れなくなって飲んでた……あれ空は?」
「俺のベッドで寝ているよ!」
「あはは……そうか、俺いつの間にか空のベッドで寝ちゃたんだな?」
『海は二日酔いでも爽やかな顔してんだ?』大地はそんな事を思った。
『こんだけ見た目が良くて将来有望なスポーツマンで、優しければ周りが放って置かないよな…』
「大地手貸して」
海の声に意味も判らずに大地が手を差し出すと、海は大きな両手で大地の指や掌のマッサージを始めた。
「あぁ気持ちいい……」
「な?気持ちいいだろ?反対の手も……」海の大きくて温かい手でツボを押されて血行を促され体が目覚めるようだった。
「大地の手、白くて綺麗だな……」実際大地の手は箸よりも重い物は持った事が無いような華奢な手をしていた。
「別に女じゃないし、褒められても嬉しくない」
「うっ!」急に下半身を押さえるように呻く海に「どうしたんだ?」と聞くと
「いやーこの白い指で俺のモノを握って扱かれたら……って考えたら腰にきた」
「バッ・バッカじゃないの?朝っぱらから……」大地は自分の顔が赤くなるのが判った。
「はいはい!そこまでね」いつの間にか入り口に空が立っていた。
「この部屋すごい酒臭いんだけど……海、湯張ったから風呂入ってアルコール飛ばして来たら?
」散らばった空き缶をひとつにまとめながら空が促した。
「チェッ……これからって時に」渋々とベッドから降りて風呂へ向かう海の背中を見送っていると「なに大地、夕べあんなに善がったのに俺だけじゃ不満?」
「だ・誰がそんな事……」大地は何か空に見透かされたようで、言葉がちゃんと出て来なかった。
「ふーん……そう?玉子はどうする?」
「スクランブル!」大地は少し怒鳴り気味に返事した。
「ヨーグルトのソースは?」
「プリンがいい」
「駄目、朝はヨーグルト」
「じゃ、ブルーベリーソース」
昨夜大地を「気持ちいい?ここは?」
「お願いしますは?」などと散々焦らし喘がせた男が今朝はまるで母親のような事を聞いてくる。
男3人の土曜日の朝は始まったばかりだ。
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そして大地を振り向かせ、啄ばむようにキスをする。
「あふっ……」可愛い喘ぎ声空は大地の体の向きを変えて、今度は深く口腔を弄った。
「あん……」色っぽい声だ……
その時ばーん!と浴室の扉が音を立てて開かれた。
「あーっ!!お前ら二人でずるい!」
「海のバカ、イイ所なのに、飲み会は?」
「何か嫌な予感がして早めに帰って来たんだよ」
風呂の入り口に仁王立ちしている海を押しのけ「どけよ!俺疲れたから寝る!」と大地は冷たく言い放った。
「えーっ?姫それないよぉ……」本当に将来プロ野球選手になれるのか?海はとても情けない声を出していた。
邪険な態度を取りながらも、海が早く帰って来た事に機嫌を良くした大地はもう一度お願いされたら考えてあげようかな?と濡れた髪を拭きながら思ってしまう夜だった。
「大地、一緒に寝よう」と海に誘われ「あーっ?手を出さないならいいけど」と大地は答えた。
「うん、ただ一緒に眠るだけだから」海は体がデカイからダブルベッドを使っている。
大地のベッドはシングルだから結局海のベッドで一緒に寝ることにした。
「本当に手出すなよ!」
「わかっているよ、今夜は酒が入っているから、一度抱いたら歯止めが利きそうに無いから、最初からやんないよ」大地はそう言う海の逞しい腕の中にすっぽりと納まってしまう。
「それに、今夜は空とやっちゃったんだろ?良かったか?」
それがSEXを指しているとは思えないような、優しい聞き方だった。
「う・うん……良かった……何回もイった」
「そっか、良かったな」
そう言いながら、大地の頭をポンポンと軽く叩きそして撫で上げる。
それはまるでキャッチボールが上手に出来るようになった息子を褒めるような仕草だった。
安心したように顔を埋めた大地の規則正しい寝息が聞こえてくる。
海は暫く大地の寝顔を眺めていたが大地が熟睡しているのを確認すると、そっとベッドを降りて部屋を出た。
―――コンコン
「どうぞ」海は缶ビールを2本持って空のベッドに腰掛け「飲むか?」と聞くと黙って手を差し出す空に1本投げた。
「へえ?今頃お楽しみかと思っていた・・・」揶揄するように海に言うと「何回やった?」と海が突然聞いてきた。
「はあ?」
「だから何回やったって聞いているんだよ!」
「俺が2回で大地は倍かな?」
「うううう―――」
「ばっかじゃないの?大地の前では平静を装って……」
「今俺姫を抱いたら壊すから……」
「全く、野生児の割りには気が小さいんだから」空が呆れたように言うと
「守ろうとしている俺が壊すわけには行かないだろ?」と海が呟いた。
「たまには壊れるくらいに抱いてやるのもいいんじゃない?」
「そうかな?……」
空は時々不安になる。海が大地を大事にし過ぎて逆に壊してしまうんじゃないか?と……
翌朝大地が目を覚ますと……海のベッドの上だ。
「あれ?海は?俺夕べ一緒に寝たよなぁ?」
回転の効かない頭でぼーっと考えながら自分の部屋に行くと、大地のベッドの上で寝てるのは空だった。
そして空の部屋に行くと空のベッドで海が寝ていた。
「はあー?お前ら何やってんの?」大地の大声で海が目を覚ました。
「テテテ―――ッ頭痛い、二日酔いだ」ベッドの周りに缶ビールの空き缶が転がっていた。
「海、あれから又飲んだのか?」
「あれ?大地……おはよう。お前の寝顔見ていたら眠れなくなって飲んでた……あれ空は?」
「俺のベッドで寝ているよ!」
「あはは……そうか、俺いつの間にか空のベッドで寝ちゃたんだな?」
『海は二日酔いでも爽やかな顔してんだ?』大地はそんな事を思った。
『こんだけ見た目が良くて将来有望なスポーツマンで、優しければ周りが放って置かないよな…』
「大地手貸して」
海の声に意味も判らずに大地が手を差し出すと、海は大きな両手で大地の指や掌のマッサージを始めた。
「あぁ気持ちいい……」
「な?気持ちいいだろ?反対の手も……」海の大きくて温かい手でツボを押されて血行を促され体が目覚めるようだった。
「大地の手、白くて綺麗だな……」実際大地の手は箸よりも重い物は持った事が無いような華奢な手をしていた。
「別に女じゃないし、褒められても嬉しくない」
「うっ!」急に下半身を押さえるように呻く海に「どうしたんだ?」と聞くと
「いやーこの白い指で俺のモノを握って扱かれたら……って考えたら腰にきた」
「バッ・バッカじゃないの?朝っぱらから……」大地は自分の顔が赤くなるのが判った。
「はいはい!そこまでね」いつの間にか入り口に空が立っていた。
「この部屋すごい酒臭いんだけど……海、湯張ったから風呂入ってアルコール飛ばして来たら?
」散らばった空き缶をひとつにまとめながら空が促した。
「チェッ……これからって時に」渋々とベッドから降りて風呂へ向かう海の背中を見送っていると「なに大地、夕べあんなに善がったのに俺だけじゃ不満?」
「だ・誰がそんな事……」大地は何か空に見透かされたようで、言葉がちゃんと出て来なかった。
「ふーん……そう?玉子はどうする?」
「スクランブル!」大地は少し怒鳴り気味に返事した。
「ヨーグルトのソースは?」
「プリンがいい」
「駄目、朝はヨーグルト」
「じゃ、ブルーベリーソース」
昨夜大地を「気持ちいい?ここは?」
「お願いしますは?」などと散々焦らし喘がせた男が今朝はまるで母親のような事を聞いてくる。
男3人の土曜日の朝は始まったばかりだ。
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「お前ら今日は何か予定あるの?」朝食の途中で海が聞いてきた。
「俺は午後から図書館で調べ物」
「ふーん、大地は?」ヨーグルトの器をカチャカチャと音を立てながら「別に何もないけど」と大地は答えた。
すると海の目が輝いて「そっか!俺も今日は練習ないから!」と嬉しそうに言っていた。
「だから?」
「デートしよ!デート」
「はあ?何でお前とデートしなくっちゃならないんだよ?!」
「じゃ昼間っからベッドでやる?」
結局午後から大地と海の二人は渋谷の街に居た。
新しいブルゾンが欲しいと言う海に付き合って、渋谷の街をぶらついていたのだった。
「海~腹減った……」
「もう少し待っていろよ、どっちがいいと思う?」
「どっちでも……」実際、体格も顔もいい海にはどっちも良く似合っていた。
「そんないい加減な事言わないでちゃんと見ろよ」
「茶色の方」それは茶色メインで所々皮が使われていて繊細さとダイナミックさがいい感じにミックスされて格好良かった。
「うん、そうかじゃこれにする」意見が合ったのか海が嬉しそうに答えた。
隣の店先に一人の中学生位の男の子が立っていた。ふとその子に目を止めた海が
「何か中坊の頃の大地に似ているな……」と懐かしそうな顔で呟いた。
大地もそう感じていた、ちょっと自分に似ていると……。
中で清算を済ませたのだろう、大きめのショップの袋を手に母親らしい女性が出て来た。
「!」目が合った……確かに目が合った!
「大地……今のもしかして?」
だが呆然と立ち竦む大地に背中を向けて「さあ、行きましょう」と、その男の子の背中を押すように、その女性は足早に去って行ってしまった。
「―――ママ―――?」
大学生がママと言うのも幼稚だが、大地はママと呼んでいた頃に母親が居なくなり、空や海のように順を追って「母さん、お袋」と呼ぶ事が無かった。
空はあの顔を忘れてなかった。
『大地の為にママを探してあげよう』と家のアルバムから大地の家族と一緒に写っている写真を剥がし、空といつも眺め机の引き出しに隠していた。
大地だってそうだ、フォトフレームに入った写真を箪笥の引き出しの中に仕舞っていたのを俺たちは知っていた。
確かに気づいただろう。14年振りに逢う息子に…………だが大地の母親はそ知らぬ振りで去って行ってしまった。
記憶の中の幼い大地だけなら直ぐには判らなくても大地にそっくりな子供を見ていたら判ったはずだ。
大地は合った目の中に狼狽の色を見てとった。
「追いかけよう」という海を止めて「いいよ……子供も居たみたいだし……」と答えた。
「だって今追いかけなくっちゃ、もう一生逢えないかもしれないぞ」
「いいんだってば!俺は又捨てられるのは嫌だから!」
「大地……」
「海、人混みで疲れた……部屋に帰りたい」
「そうだな……もう帰ろうか……」まだ午後2時過ぎたばかりだったが、大地の肩を抱くように、人混みを縫うように歩き出す海だった。
大地の細い肩が小刻みに震えている。
『くっそ、俺が連れて来たばっかりに・・・』
「海、今連れて来なければ良かったって思っているだろ?」
「……大地?」
「俺大丈夫だから、あの小さかった俺はもう居ないから、もう待っても来ない人を待つ子供じゃなくなったから……」
「出て行ってから一度も逢いに来ないし……見方を変えれば潔いよ……海も俺を捨てる時には潔く捨ててくれよ、後引かないように……」肩に回された手が痛いほど食い込んで来た。
「ふざけんな!俺がお前を捨てる?寝言も大概にしろ」海にしては珍しく怒気の含んだ声だった。
「……海ごめん、でも何時までもこのまま居られる保障ないから。人の気持ちが変わるのを俺は知っている……そしてそれは誰にも止められない事だということも……」
「大地、帰ったら覚悟しておいて……俺無しでは居られない体にしてあげるから」
普段こういう事を言うと回し蹴りが飛んで来るのに流石今日の大地はただ淋しく遠くを見ているだけだった。
夕方空がマンションに戻り、リビングのドアを開けた時に海の部屋から大地の嬌声が聞こえて来た。
そして空が海の部屋を小さくノックして開けると、大変な事になっていた。
四つん這いになった大地の両腕はネクタイで結ばれている上に、ペニスまでリボンで結んであった。
「あぁぁぁぁー海・・お願いイかせて・・・」
「ダメだ、今夜は後ろでイけるまでイかさないから」
「あああ―――あっあっ……もう……」
大地の願いは聞いてもらえそうにない。海は浅い所をゆっくり突いている。
その度に「あっあっ」と大地が呻き声を上げていた。中途半端な刺激に大地の腰が揺れていた。
ぐぐーっとイイ所を突いては逃げる。イきたくても堰き止められている大地はイけない。
「ああああああぁぁぁ―――やっ……ヤッ」大地は涙でぐちゃぐちゃの顔をしていた。
「もうそろそろ後ろだけでもイけるだろ?姫イきなよ」
「ヤッ……ヤッ……海……こわい……たすけて―――」
海は今度は大地のイイ所を重点的に擦り上げていた。
「あああああああ―――」大地の口から悲鳴にも似た声が上がっている。
中が収縮して、海もイきそうになるが、動きを止めてやり過ごした。そして又攻める―――
「あっあっあっあっ……」大地の声が断続的な喘ぎに変わってくる。
「あぁぁぁぁぁ……へんになる―――おねがい―――ああああああ!」
海が一気に奥まで突き上げた。大地の体が突っ張るように強張っていた。
「ああああああ……イクッ!もうだめ……イっちゃう……」大地は体全体を小刻みに震わせ、そして後ろだけで達した。
それでも海は攻めるのを止めていない。
「か……い……もう、む…り…」後ろだけで達した大地の体は敏感になりすぎて、少しの刺激でも体が震えてしまう。だが海は大地のイイ所を亀頭で激しく擦った。
「あっあっあん……あん、いい、いいよ……かい―――」
海の攻めは拷問のように続いた。空は只呆然と二人の激しい営みを見ているだけだった。
「ほら、まだイけるだろ?」今度は大地の体を膝に抱え、持ち上げ落とす。
大地の体の奥深い所に海の太い杭が打たれ続けた。
「ああああ―――」大地はもう頭が真っ白で何も考えられなかった。
只、感じるがまま、されるがままの大地だった。息をするのも苦しい……
「あっ……あっ……ああああぁぁぁ―――もう…だ…め…………」
大地は吐き出せない絶頂を何度味わったか判らない。自分の体が溶けてしまったような感覚に怯えた。
「あああぁぁぁ……もっ、たすけて……こわい―――あぁぁイク―――」
そして海は最後の杭を大地の奥深い所に打ちつけながら、大地に付けたリボンを解いた。
「ぁぁぁぁぁぁ―――」もう掠れた声しか出ない大地はそのまま意識を手放した。
それを確認すると同時に海も大地の中に全てを解放した。
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「俺は午後から図書館で調べ物」
「ふーん、大地は?」ヨーグルトの器をカチャカチャと音を立てながら「別に何もないけど」と大地は答えた。
すると海の目が輝いて「そっか!俺も今日は練習ないから!」と嬉しそうに言っていた。
「だから?」
「デートしよ!デート」
「はあ?何でお前とデートしなくっちゃならないんだよ?!」
「じゃ昼間っからベッドでやる?」
結局午後から大地と海の二人は渋谷の街に居た。
新しいブルゾンが欲しいと言う海に付き合って、渋谷の街をぶらついていたのだった。
「海~腹減った……」
「もう少し待っていろよ、どっちがいいと思う?」
「どっちでも……」実際、体格も顔もいい海にはどっちも良く似合っていた。
「そんないい加減な事言わないでちゃんと見ろよ」
「茶色の方」それは茶色メインで所々皮が使われていて繊細さとダイナミックさがいい感じにミックスされて格好良かった。
「うん、そうかじゃこれにする」意見が合ったのか海が嬉しそうに答えた。
隣の店先に一人の中学生位の男の子が立っていた。ふとその子に目を止めた海が
「何か中坊の頃の大地に似ているな……」と懐かしそうな顔で呟いた。
大地もそう感じていた、ちょっと自分に似ていると……。
中で清算を済ませたのだろう、大きめのショップの袋を手に母親らしい女性が出て来た。
「!」目が合った……確かに目が合った!
「大地……今のもしかして?」
だが呆然と立ち竦む大地に背中を向けて「さあ、行きましょう」と、その男の子の背中を押すように、その女性は足早に去って行ってしまった。
「―――ママ―――?」
大学生がママと言うのも幼稚だが、大地はママと呼んでいた頃に母親が居なくなり、空や海のように順を追って「母さん、お袋」と呼ぶ事が無かった。
空はあの顔を忘れてなかった。
『大地の為にママを探してあげよう』と家のアルバムから大地の家族と一緒に写っている写真を剥がし、空といつも眺め机の引き出しに隠していた。
大地だってそうだ、フォトフレームに入った写真を箪笥の引き出しの中に仕舞っていたのを俺たちは知っていた。
確かに気づいただろう。14年振りに逢う息子に…………だが大地の母親はそ知らぬ振りで去って行ってしまった。
記憶の中の幼い大地だけなら直ぐには判らなくても大地にそっくりな子供を見ていたら判ったはずだ。
大地は合った目の中に狼狽の色を見てとった。
「追いかけよう」という海を止めて「いいよ……子供も居たみたいだし……」と答えた。
「だって今追いかけなくっちゃ、もう一生逢えないかもしれないぞ」
「いいんだってば!俺は又捨てられるのは嫌だから!」
「大地……」
「海、人混みで疲れた……部屋に帰りたい」
「そうだな……もう帰ろうか……」まだ午後2時過ぎたばかりだったが、大地の肩を抱くように、人混みを縫うように歩き出す海だった。
大地の細い肩が小刻みに震えている。
『くっそ、俺が連れて来たばっかりに・・・』
「海、今連れて来なければ良かったって思っているだろ?」
「……大地?」
「俺大丈夫だから、あの小さかった俺はもう居ないから、もう待っても来ない人を待つ子供じゃなくなったから……」
「出て行ってから一度も逢いに来ないし……見方を変えれば潔いよ……海も俺を捨てる時には潔く捨ててくれよ、後引かないように……」肩に回された手が痛いほど食い込んで来た。
「ふざけんな!俺がお前を捨てる?寝言も大概にしろ」海にしては珍しく怒気の含んだ声だった。
「……海ごめん、でも何時までもこのまま居られる保障ないから。人の気持ちが変わるのを俺は知っている……そしてそれは誰にも止められない事だということも……」
「大地、帰ったら覚悟しておいて……俺無しでは居られない体にしてあげるから」
普段こういう事を言うと回し蹴りが飛んで来るのに流石今日の大地はただ淋しく遠くを見ているだけだった。
夕方空がマンションに戻り、リビングのドアを開けた時に海の部屋から大地の嬌声が聞こえて来た。
そして空が海の部屋を小さくノックして開けると、大変な事になっていた。
四つん這いになった大地の両腕はネクタイで結ばれている上に、ペニスまでリボンで結んであった。
「あぁぁぁぁー海・・お願いイかせて・・・」
「ダメだ、今夜は後ろでイけるまでイかさないから」
「あああ―――あっあっ……もう……」
大地の願いは聞いてもらえそうにない。海は浅い所をゆっくり突いている。
その度に「あっあっ」と大地が呻き声を上げていた。中途半端な刺激に大地の腰が揺れていた。
ぐぐーっとイイ所を突いては逃げる。イきたくても堰き止められている大地はイけない。
「ああああああぁぁぁ―――やっ……ヤッ」大地は涙でぐちゃぐちゃの顔をしていた。
「もうそろそろ後ろだけでもイけるだろ?姫イきなよ」
「ヤッ……ヤッ……海……こわい……たすけて―――」
海は今度は大地のイイ所を重点的に擦り上げていた。
「あああああああ―――」大地の口から悲鳴にも似た声が上がっている。
中が収縮して、海もイきそうになるが、動きを止めてやり過ごした。そして又攻める―――
「あっあっあっあっ……」大地の声が断続的な喘ぎに変わってくる。
「あぁぁぁぁぁ……へんになる―――おねがい―――ああああああ!」
海が一気に奥まで突き上げた。大地の体が突っ張るように強張っていた。
「ああああああ……イクッ!もうだめ……イっちゃう……」大地は体全体を小刻みに震わせ、そして後ろだけで達した。
それでも海は攻めるのを止めていない。
「か……い……もう、む…り…」後ろだけで達した大地の体は敏感になりすぎて、少しの刺激でも体が震えてしまう。だが海は大地のイイ所を亀頭で激しく擦った。
「あっあっあん……あん、いい、いいよ……かい―――」
海の攻めは拷問のように続いた。空は只呆然と二人の激しい営みを見ているだけだった。
「ほら、まだイけるだろ?」今度は大地の体を膝に抱え、持ち上げ落とす。
大地の体の奥深い所に海の太い杭が打たれ続けた。
「ああああ―――」大地はもう頭が真っ白で何も考えられなかった。
只、感じるがまま、されるがままの大地だった。息をするのも苦しい……
「あっ……あっ……ああああぁぁぁ―――もう…だ…め…………」
大地は吐き出せない絶頂を何度味わったか判らない。自分の体が溶けてしまったような感覚に怯えた。
「あああぁぁぁ……もっ、たすけて……こわい―――あぁぁイク―――」
そして海は最後の杭を大地の奥深い所に打ちつけながら、大地に付けたリボンを解いた。
「ぁぁぁぁぁぁ―――」もう掠れた声しか出ない大地はそのまま意識を手放した。
それを確認すると同時に海も大地の中に全てを解放した。
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静観していた空が「海らしくない抱き方して何考えてんの?」と問い詰めて来た。
空は今まで、海がこんな抱き方するのを見たことが無かった。
優しい海は、大地の感じるまま、イきたい時にイかせるような甘やかした抱き方をしていた。
「何があった?」
「メールしただろ?」
「『晩飯は精の付くのにして』ってメールだけで何が判る?」
「蒸しタオル作って」仕方ないから話しを中断して、蒸しタオルの準備をして海に渡した。
海は失神した大地を労わるように、そっと体を拭いている。
黙って見ていると海の背中が震えていた。
「海、お前泣いているのか?」すると海が鼻を啜りながら「今日渋谷で大地のお袋さんを見かけたよ」と呟いた。
「……大地も一緒にか?」
「ああ……中学生くらいの大地に良く似た男の子と一緒だった」
それだけで、海が何を考えこういう行動に走ったかが判ってしまう双子だった。
「だからといって、こんなやり方しかなかったのか?」
「他に思いつかなかった……」海らしい……
「壊すなよ……」
「壊れたら一生離れないですむ」
新しいタオルで涙でぐちゃぐちゃの大地の顔を綺麗にしてやるとそっと大地の唇に口付けを落としてから「シャワー浴びてくる、10分したら姫連れて来て」と言って部屋を出ていった。
大地は朝下半身がスースーする感じに目が覚めた。
ゆっくり振り向くと、空が剥き出しの尻を抱えて大地の蕾に薬を塗っていた。
「そ・空何やってんだよ?」
「いやー夕べ激しかったみたいだなぁ・・切れてはいないけど、少し腫れているから薬塗っとこうと思って」
人が寝てる間にやるなよ!と言いたい気分だったが大地はじっとしていた。
ゆるゆると撫でるように塗られると変な気分になってしまう。
「中も塗っておこうな・・」と言う言葉と同時にぷつっと指が挿入された。
「空!お前変な薬塗ってるんじゃないだろうな?」
あん?と顔を上げて「へえ、あの薬塗って欲しいの?」
空の揶揄する言葉に大地は顔を真っ赤にしながら「ざけんなよ!」といきがるが、今朝の大地はいつものような迫力は無い。
「大丈夫、普通の軟膏だから」それでも指で中を擦られた大地は「あん……」と声を出してしまって慌てて口を塞いだ。
「なんだ、少し興奮してきたみたい?」
「お前の塗り方がいやらしいんだよ!」
「そう?もっと奥まで塗ろうな……」そう言って、空は中指を奥まで入れた。
空の長い指は簡単に大地のイイ所を刺激してしまう。
「うっ……はぁ……馬鹿空、やめっ……」
「ここイイだろ?」大地の言う事など気にしないで、空はさわさわっと優しく擦るように触れて来た。
「あぁ……」
「ほら、もう元気になってきたみたいだよ」と言うと大地の芯を左手で扱き出した。
「や・やめろっ」大地が抵抗すると今度はぱくっと咥えられた……
「あぁぁ……うっ!だめ、やめろ……」大地の声は段々と弱く小さくなってしまう。
「姫、何度でもイけばいいよ」
「ざけんな!ああぁぁ……」空の口淫はツボを得ていて上手い。
「あっ、あっ、そら……だめっもう……出るから……」そう言って大地は空の口の中に精を放った。
「うん、ごちそうさま」空が大地を見ると顔の上に腕を置いて口を歪めていた。
「・・大地?泣いているの?痛かったのか?」
「・・ちが・・」
「じゃどうして?」
「・・ふたりとも、そんなに優しくすんなよ・・」
「…………」
「俺、離れられなくなるだろう」
「何故離れる必要がある?」空の声が少し厳しくなった。
「この頃時々変な事言うよな?大地俺らと離れたいのか?」
大地は顔を隠したまま、頭を振った。
「大地、顔を見せて、俺の顔を見てちゃんと言うんだ」
大地は覚悟を決めたのか、ベッドから体を起こし凭れかかった。
「だって、二人とも優秀なDNAを持っているのに……このまま俺と生活していたら子供も残せない……俺んちはいいけど、おじさんも、おばさんも可哀相だ……せっかく、優秀な息子が二人も居るのに……」
「はあ?馬鹿じゃないの、お前ずっとそんな事考えていたのか?」大地は黙ってコクンと頷いた。
「俺も海も生粋のゲイだ、逆にこっちにお前を引き込んで悪いと思っているよ。
だからお前が本気で女を好きになって結婚したいと言えば俺らは喜んで送り出してやれるよ。」
「俺だって、女を抱きたいとか思った事一度も無い……」
「じゃ、このまま3人で暮らせばいいじゃない?もし将来子供が欲しくなったら、外国に行けば体外受精で子供作る事もできるし、養子もらってもいい……」
「体外受精なんて、金凄くかかるし……」
「大丈夫、俺も頑張って特許取るような薬開発するし、海だってプロの球団に入れば契約金で多分億の金が入る。」
「それになっ俺らの親には高校の時に二人揃ってカミングアウトしてるんだぜ」
「えっ?」流石にそれには大地も驚いた。
「その上二人とも大地が好きだって事もな」
「え――っ!」と二度ビックリ。
「うちのお袋お前の事大好きだから、大地ちゃんがお嫁さんになるのね、って喜んでいたけど?」
空の言葉に大地の頭の中はパニック状態だった。
「空、俺……眩暈がしてきた……もう少し寝るよ」
「そうか?お前のあまり宜しくない頭でよーく考えるんだな」
『宜しくない頭で悪かったな……』
「海は?」
「朝練行ったけど、そろそろ戻って来るんじゃない?」
と言ってる傍から、バタン!どんどん!と乱暴な音が響いて来た。
「ひーめー起きているかぁ?って何その格好?」
大地は下半身剥き出しのままだったのに今頃気づき慌てて布団を掛けた。
「この野獣め!」
「ごめんなぁ……でも姫凄く気持ち良さそうだったよ」
大地は昨夜の自分の痴態を思い出し、顔が熱くなってしまった。
「あー何でそんな色っぽい顔するかなぁ?襲いたくなるだろう?」
「勝手なこと言ってんじゃない!」
「ほら、お土産」海の手にはコンビニの袋があった。中を見ると、プリンを全部買い占めてきたのでは?と思わせるような、多分全種類、そして店にあったのは全部という量のプリンが入っていた。
ふと「何か姫すっきりした顔してない?」と海が怪訝な顔をして言った。
「あー1回抜いてやったからかな?」揶揄するように空が言うと「ずるい!俺にも抜かせて」と海が近づいて来た。
『ああ回し蹴りをしたいが腰が動かない……』仕方ないから枕を投げつけ「五月蝿い、野獣は檻の中に入っていろ!」と怒鳴りつけた。
だが大地はプリンの入った袋を胸に抱いて又涙ぐんでしまった。
「泣くほどプリンが食いたかった訳?」
「空、海こっち来て……キスして……」
大地のお強請りにふたりは大地の両脇に腰を屈めて、同時に両の頬にキスをした。
「海……俺の為にプロ野球選手になって稼いでくれる?」
「お・おうよ!」
「空……俺の為に特許取って稼いでくれる?」
「もちろん」
そして3人で顔を見合わせて思いっきり噴出した。これから季節は寒い冬に移り代わろうとしていたが3人の心の中には温かい風が優しく吹いていた。
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空は今まで、海がこんな抱き方するのを見たことが無かった。
優しい海は、大地の感じるまま、イきたい時にイかせるような甘やかした抱き方をしていた。
「何があった?」
「メールしただろ?」
「『晩飯は精の付くのにして』ってメールだけで何が判る?」
「蒸しタオル作って」仕方ないから話しを中断して、蒸しタオルの準備をして海に渡した。
海は失神した大地を労わるように、そっと体を拭いている。
黙って見ていると海の背中が震えていた。
「海、お前泣いているのか?」すると海が鼻を啜りながら「今日渋谷で大地のお袋さんを見かけたよ」と呟いた。
「……大地も一緒にか?」
「ああ……中学生くらいの大地に良く似た男の子と一緒だった」
それだけで、海が何を考えこういう行動に走ったかが判ってしまう双子だった。
「だからといって、こんなやり方しかなかったのか?」
「他に思いつかなかった……」海らしい……
「壊すなよ……」
「壊れたら一生離れないですむ」
新しいタオルで涙でぐちゃぐちゃの大地の顔を綺麗にしてやるとそっと大地の唇に口付けを落としてから「シャワー浴びてくる、10分したら姫連れて来て」と言って部屋を出ていった。
大地は朝下半身がスースーする感じに目が覚めた。
ゆっくり振り向くと、空が剥き出しの尻を抱えて大地の蕾に薬を塗っていた。
「そ・空何やってんだよ?」
「いやー夕べ激しかったみたいだなぁ・・切れてはいないけど、少し腫れているから薬塗っとこうと思って」
人が寝てる間にやるなよ!と言いたい気分だったが大地はじっとしていた。
ゆるゆると撫でるように塗られると変な気分になってしまう。
「中も塗っておこうな・・」と言う言葉と同時にぷつっと指が挿入された。
「空!お前変な薬塗ってるんじゃないだろうな?」
あん?と顔を上げて「へえ、あの薬塗って欲しいの?」
空の揶揄する言葉に大地は顔を真っ赤にしながら「ざけんなよ!」といきがるが、今朝の大地はいつものような迫力は無い。
「大丈夫、普通の軟膏だから」それでも指で中を擦られた大地は「あん……」と声を出してしまって慌てて口を塞いだ。
「なんだ、少し興奮してきたみたい?」
「お前の塗り方がいやらしいんだよ!」
「そう?もっと奥まで塗ろうな……」そう言って、空は中指を奥まで入れた。
空の長い指は簡単に大地のイイ所を刺激してしまう。
「うっ……はぁ……馬鹿空、やめっ……」
「ここイイだろ?」大地の言う事など気にしないで、空はさわさわっと優しく擦るように触れて来た。
「あぁ……」
「ほら、もう元気になってきたみたいだよ」と言うと大地の芯を左手で扱き出した。
「や・やめろっ」大地が抵抗すると今度はぱくっと咥えられた……
「あぁぁ……うっ!だめ、やめろ……」大地の声は段々と弱く小さくなってしまう。
「姫、何度でもイけばいいよ」
「ざけんな!ああぁぁ……」空の口淫はツボを得ていて上手い。
「あっ、あっ、そら……だめっもう……出るから……」そう言って大地は空の口の中に精を放った。
「うん、ごちそうさま」空が大地を見ると顔の上に腕を置いて口を歪めていた。
「・・大地?泣いているの?痛かったのか?」
「・・ちが・・」
「じゃどうして?」
「・・ふたりとも、そんなに優しくすんなよ・・」
「…………」
「俺、離れられなくなるだろう」
「何故離れる必要がある?」空の声が少し厳しくなった。
「この頃時々変な事言うよな?大地俺らと離れたいのか?」
大地は顔を隠したまま、頭を振った。
「大地、顔を見せて、俺の顔を見てちゃんと言うんだ」
大地は覚悟を決めたのか、ベッドから体を起こし凭れかかった。
「だって、二人とも優秀なDNAを持っているのに……このまま俺と生活していたら子供も残せない……俺んちはいいけど、おじさんも、おばさんも可哀相だ……せっかく、優秀な息子が二人も居るのに……」
「はあ?馬鹿じゃないの、お前ずっとそんな事考えていたのか?」大地は黙ってコクンと頷いた。
「俺も海も生粋のゲイだ、逆にこっちにお前を引き込んで悪いと思っているよ。
だからお前が本気で女を好きになって結婚したいと言えば俺らは喜んで送り出してやれるよ。」
「俺だって、女を抱きたいとか思った事一度も無い……」
「じゃ、このまま3人で暮らせばいいじゃない?もし将来子供が欲しくなったら、外国に行けば体外受精で子供作る事もできるし、養子もらってもいい……」
「体外受精なんて、金凄くかかるし……」
「大丈夫、俺も頑張って特許取るような薬開発するし、海だってプロの球団に入れば契約金で多分億の金が入る。」
「それになっ俺らの親には高校の時に二人揃ってカミングアウトしてるんだぜ」
「えっ?」流石にそれには大地も驚いた。
「その上二人とも大地が好きだって事もな」
「え――っ!」と二度ビックリ。
「うちのお袋お前の事大好きだから、大地ちゃんがお嫁さんになるのね、って喜んでいたけど?」
空の言葉に大地の頭の中はパニック状態だった。
「空、俺……眩暈がしてきた……もう少し寝るよ」
「そうか?お前のあまり宜しくない頭でよーく考えるんだな」
『宜しくない頭で悪かったな……』
「海は?」
「朝練行ったけど、そろそろ戻って来るんじゃない?」
と言ってる傍から、バタン!どんどん!と乱暴な音が響いて来た。
「ひーめー起きているかぁ?って何その格好?」
大地は下半身剥き出しのままだったのに今頃気づき慌てて布団を掛けた。
「この野獣め!」
「ごめんなぁ……でも姫凄く気持ち良さそうだったよ」
大地は昨夜の自分の痴態を思い出し、顔が熱くなってしまった。
「あー何でそんな色っぽい顔するかなぁ?襲いたくなるだろう?」
「勝手なこと言ってんじゃない!」
「ほら、お土産」海の手にはコンビニの袋があった。中を見ると、プリンを全部買い占めてきたのでは?と思わせるような、多分全種類、そして店にあったのは全部という量のプリンが入っていた。
ふと「何か姫すっきりした顔してない?」と海が怪訝な顔をして言った。
「あー1回抜いてやったからかな?」揶揄するように空が言うと「ずるい!俺にも抜かせて」と海が近づいて来た。
『ああ回し蹴りをしたいが腰が動かない……』仕方ないから枕を投げつけ「五月蝿い、野獣は檻の中に入っていろ!」と怒鳴りつけた。
だが大地はプリンの入った袋を胸に抱いて又涙ぐんでしまった。
「泣くほどプリンが食いたかった訳?」
「空、海こっち来て……キスして……」
大地のお強請りにふたりは大地の両脇に腰を屈めて、同時に両の頬にキスをした。
「海……俺の為にプロ野球選手になって稼いでくれる?」
「お・おうよ!」
「空……俺の為に特許取って稼いでくれる?」
「もちろん」
そして3人で顔を見合わせて思いっきり噴出した。これから季節は寒い冬に移り代わろうとしていたが3人の心の中には温かい風が優しく吹いていた。
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