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俺様な姫と二人の侍 5

 23, 2011 00:09
「お前ら今日は何か予定あるの?」朝食の途中で海が聞いてきた。
「俺は午後から図書館で調べ物」
「ふーん、大地は?」ヨーグルトの器をカチャカチャと音を立てながら「別に何もないけど」と大地は答えた。
すると海の目が輝いて「そっか!俺も今日は練習ないから!」と嬉しそうに言っていた。
「だから?」
「デートしよ!デート」
「はあ?何でお前とデートしなくっちゃならないんだよ?!」
「じゃ昼間っからベッドでやる?」


 結局午後から大地と海の二人は渋谷の街に居た。
新しいブルゾンが欲しいと言う海に付き合って、渋谷の街をぶらついていたのだった。
「海~腹減った……」
「もう少し待っていろよ、どっちがいいと思う?」
「どっちでも……」実際、体格も顔もいい海にはどっちも良く似合っていた。

「そんないい加減な事言わないでちゃんと見ろよ」
「茶色の方」それは茶色メインで所々皮が使われていて繊細さとダイナミックさがいい感じにミックスされて格好良かった。
「うん、そうかじゃこれにする」意見が合ったのか海が嬉しそうに答えた。

 隣の店先に一人の中学生位の男の子が立っていた。ふとその子に目を止めた海が
「何か中坊の頃の大地に似ているな……」と懐かしそうな顔で呟いた。
大地もそう感じていた、ちょっと自分に似ていると……。
 中で清算を済ませたのだろう、大きめのショップの袋を手に母親らしい女性が出て来た。
「!」目が合った……確かに目が合った!
「大地……今のもしかして?」
だが呆然と立ち竦む大地に背中を向けて「さあ、行きましょう」と、その男の子の背中を押すように、その女性は足早に去って行ってしまった。

「―――ママ―――?」

 大学生がママと言うのも幼稚だが、大地はママと呼んでいた頃に母親が居なくなり、空や海のように順を追って「母さん、お袋」と呼ぶ事が無かった。
 空はあの顔を忘れてなかった。
『大地の為にママを探してあげよう』と家のアルバムから大地の家族と一緒に写っている写真を剥がし、空といつも眺め机の引き出しに隠していた。

大地だってそうだ、フォトフレームに入った写真を箪笥の引き出しの中に仕舞っていたのを俺たちは知っていた。
 確かに気づいただろう。14年振りに逢う息子に…………だが大地の母親はそ知らぬ振りで去って行ってしまった。
記憶の中の幼い大地だけなら直ぐには判らなくても大地にそっくりな子供を見ていたら判ったはずだ。
 大地は合った目の中に狼狽の色を見てとった。

「追いかけよう」という海を止めて「いいよ……子供も居たみたいだし……」と答えた。
「だって今追いかけなくっちゃ、もう一生逢えないかもしれないぞ」
「いいんだってば!俺は又捨てられるのは嫌だから!」
「大地……」

「海、人混みで疲れた……部屋に帰りたい」
「そうだな……もう帰ろうか……」まだ午後2時過ぎたばかりだったが、大地の肩を抱くように、人混みを縫うように歩き出す海だった。
 大地の細い肩が小刻みに震えている。
『くっそ、俺が連れて来たばっかりに・・・』
「海、今連れて来なければ良かったって思っているだろ?」
「……大地?」
「俺大丈夫だから、あの小さかった俺はもう居ないから、もう待っても来ない人を待つ子供じゃなくなったから……」

「出て行ってから一度も逢いに来ないし……見方を変えれば潔いよ……海も俺を捨てる時には潔く捨ててくれよ、後引かないように……」肩に回された手が痛いほど食い込んで来た。
「ふざけんな!俺がお前を捨てる?寝言も大概にしろ」海にしては珍しく怒気の含んだ声だった。

「……海ごめん、でも何時までもこのまま居られる保障ないから。人の気持ちが変わるのを俺は知っている……そしてそれは誰にも止められない事だということも……」
「大地、帰ったら覚悟しておいて……俺無しでは居られない体にしてあげるから」
 普段こういう事を言うと回し蹴りが飛んで来るのに流石今日の大地はただ淋しく遠くを見ているだけだった。

 夕方空がマンションに戻り、リビングのドアを開けた時に海の部屋から大地の嬌声が聞こえて来た。
そして空が海の部屋を小さくノックして開けると、大変な事になっていた。
 四つん這いになった大地の両腕はネクタイで結ばれている上に、ペニスまでリボンで結んであった。

「あぁぁぁぁー海・・お願いイかせて・・・」
「ダメだ、今夜は後ろでイけるまでイかさないから」
「あああ―――あっあっ……もう……」
 大地の願いは聞いてもらえそうにない。海は浅い所をゆっくり突いている。
その度に「あっあっ」と大地が呻き声を上げていた。中途半端な刺激に大地の腰が揺れていた。

ぐぐーっとイイ所を突いては逃げる。イきたくても堰き止められている大地はイけない。
「ああああああぁぁぁ―――やっ……ヤッ」大地は涙でぐちゃぐちゃの顔をしていた。
「もうそろそろ後ろだけでもイけるだろ?姫イきなよ」
「ヤッ……ヤッ……海……こわい……たすけて―――」

 海は今度は大地のイイ所を重点的に擦り上げていた。
「あああああああ―――」大地の口から悲鳴にも似た声が上がっている。
中が収縮して、海もイきそうになるが、動きを止めてやり過ごした。そして又攻める―――
「あっあっあっあっ……」大地の声が断続的な喘ぎに変わってくる。
「あぁぁぁぁぁ……へんになる―――おねがい―――ああああああ!」
海が一気に奥まで突き上げた。大地の体が突っ張るように強張っていた。
「ああああああ……イクッ!もうだめ……イっちゃう……」大地は体全体を小刻みに震わせ、そして後ろだけで達した。

 それでも海は攻めるのを止めていない。
「か……い……もう、む…り…」後ろだけで達した大地の体は敏感になりすぎて、少しの刺激でも体が震えてしまう。だが海は大地のイイ所を亀頭で激しく擦った。
「あっあっあん……あん、いい、いいよ……かい―――」

 海の攻めは拷問のように続いた。空は只呆然と二人の激しい営みを見ているだけだった。
「ほら、まだイけるだろ?」今度は大地の体を膝に抱え、持ち上げ落とす。
大地の体の奥深い所に海の太い杭が打たれ続けた。

「ああああ―――」大地はもう頭が真っ白で何も考えられなかった。
只、感じるがまま、されるがままの大地だった。息をするのも苦しい……
「あっ……あっ……ああああぁぁぁ―――もう…だ…め…………」
 大地は吐き出せない絶頂を何度味わったか判らない。自分の体が溶けてしまったような感覚に怯えた。

「あああぁぁぁ……もっ、たすけて……こわい―――あぁぁイク―――」
 そして海は最後の杭を大地の奥深い所に打ちつけながら、大地に付けたリボンを解いた。
「ぁぁぁぁぁぁ―――」もう掠れた声しか出ない大地はそのまま意識を手放した。
 それを確認すると同時に海も大地の中に全てを解放した。


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