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俺様な姫と二人の侍 6

 23, 2011 00:10
静観していた空が「海らしくない抱き方して何考えてんの?」と問い詰めて来た。
空は今まで、海がこんな抱き方するのを見たことが無かった。
優しい海は、大地の感じるまま、イきたい時にイかせるような甘やかした抱き方をしていた。

「何があった?」
「メールしただろ?」
「『晩飯は精の付くのにして』ってメールだけで何が判る?」
「蒸しタオル作って」仕方ないから話しを中断して、蒸しタオルの準備をして海に渡した。

 海は失神した大地を労わるように、そっと体を拭いている。
黙って見ていると海の背中が震えていた。

「海、お前泣いているのか?」すると海が鼻を啜りながら「今日渋谷で大地のお袋さんを見かけたよ」と呟いた。
「……大地も一緒にか?」
「ああ……中学生くらいの大地に良く似た男の子と一緒だった」

 それだけで、海が何を考えこういう行動に走ったかが判ってしまう双子だった。
「だからといって、こんなやり方しかなかったのか?」
「他に思いつかなかった……」海らしい……
「壊すなよ……」
「壊れたら一生離れないですむ」

 新しいタオルで涙でぐちゃぐちゃの大地の顔を綺麗にしてやるとそっと大地の唇に口付けを落としてから「シャワー浴びてくる、10分したら姫連れて来て」と言って部屋を出ていった。
 


 大地は朝下半身がスースーする感じに目が覚めた。
ゆっくり振り向くと、空が剥き出しの尻を抱えて大地の蕾に薬を塗っていた。
「そ・空何やってんだよ?」
「いやー夕べ激しかったみたいだなぁ・・切れてはいないけど、少し腫れているから薬塗っとこうと思って」

 人が寝てる間にやるなよ!と言いたい気分だったが大地はじっとしていた。
ゆるゆると撫でるように塗られると変な気分になってしまう。
「中も塗っておこうな・・」と言う言葉と同時にぷつっと指が挿入された。
「空!お前変な薬塗ってるんじゃないだろうな?」
あん?と顔を上げて「へえ、あの薬塗って欲しいの?」
空の揶揄する言葉に大地は顔を真っ赤にしながら「ざけんなよ!」といきがるが、今朝の大地はいつものような迫力は無い。
「大丈夫、普通の軟膏だから」それでも指で中を擦られた大地は「あん……」と声を出してしまって慌てて口を塞いだ。

「なんだ、少し興奮してきたみたい?」
「お前の塗り方がいやらしいんだよ!」
「そう?もっと奥まで塗ろうな……」そう言って、空は中指を奥まで入れた。
空の長い指は簡単に大地のイイ所を刺激してしまう。

「うっ……はぁ……馬鹿空、やめっ……」
「ここイイだろ?」大地の言う事など気にしないで、空はさわさわっと優しく擦るように触れて来た。
「あぁ……」
「ほら、もう元気になってきたみたいだよ」と言うと大地の芯を左手で扱き出した。

「や・やめろっ」大地が抵抗すると今度はぱくっと咥えられた……
「あぁぁ……うっ!だめ、やめろ……」大地の声は段々と弱く小さくなってしまう。
「姫、何度でもイけばいいよ」
「ざけんな!ああぁぁ……」空の口淫はツボを得ていて上手い。
「あっ、あっ、そら……だめっもう……出るから……」そう言って大地は空の口の中に精を放った。

「うん、ごちそうさま」空が大地を見ると顔の上に腕を置いて口を歪めていた。
「・・大地?泣いているの?痛かったのか?」
「・・ちが・・」
「じゃどうして?」
「・・ふたりとも、そんなに優しくすんなよ・・」
「…………」
「俺、離れられなくなるだろう」
「何故離れる必要がある?」空の声が少し厳しくなった。

「この頃時々変な事言うよな?大地俺らと離れたいのか?」
大地は顔を隠したまま、頭を振った。
「大地、顔を見せて、俺の顔を見てちゃんと言うんだ」
大地は覚悟を決めたのか、ベッドから体を起こし凭れかかった。

「だって、二人とも優秀なDNAを持っているのに……このまま俺と生活していたら子供も残せない……俺んちはいいけど、おじさんも、おばさんも可哀相だ……せっかく、優秀な息子が二人も居るのに……」
「はあ?馬鹿じゃないの、お前ずっとそんな事考えていたのか?」大地は黙ってコクンと頷いた。

「俺も海も生粋のゲイだ、逆にこっちにお前を引き込んで悪いと思っているよ。
だからお前が本気で女を好きになって結婚したいと言えば俺らは喜んで送り出してやれるよ。」
「俺だって、女を抱きたいとか思った事一度も無い……」

「じゃ、このまま3人で暮らせばいいじゃない?もし将来子供が欲しくなったら、外国に行けば体外受精で子供作る事もできるし、養子もらってもいい……」
「体外受精なんて、金凄くかかるし……」
「大丈夫、俺も頑張って特許取るような薬開発するし、海だってプロの球団に入れば契約金で多分億の金が入る。」
「それになっ俺らの親には高校の時に二人揃ってカミングアウトしてるんだぜ」
「えっ?」流石にそれには大地も驚いた。
「その上二人とも大地が好きだって事もな」
「え――っ!」と二度ビックリ。
「うちのお袋お前の事大好きだから、大地ちゃんがお嫁さんになるのね、って喜んでいたけど?」

 空の言葉に大地の頭の中はパニック状態だった。
「空、俺……眩暈がしてきた……もう少し寝るよ」
「そうか?お前のあまり宜しくない頭でよーく考えるんだな」
『宜しくない頭で悪かったな……』
「海は?」
「朝練行ったけど、そろそろ戻って来るんじゃない?」
 と言ってる傍から、バタン!どんどん!と乱暴な音が響いて来た。
「ひーめー起きているかぁ?って何その格好?」
大地は下半身剥き出しのままだったのに今頃気づき慌てて布団を掛けた。

「この野獣め!」
「ごめんなぁ……でも姫凄く気持ち良さそうだったよ」
大地は昨夜の自分の痴態を思い出し、顔が熱くなってしまった。
「あー何でそんな色っぽい顔するかなぁ?襲いたくなるだろう?」
「勝手なこと言ってんじゃない!」
「ほら、お土産」海の手にはコンビニの袋があった。中を見ると、プリンを全部買い占めてきたのでは?と思わせるような、多分全種類、そして店にあったのは全部という量のプリンが入っていた。

 ふと「何か姫すっきりした顔してない?」と海が怪訝な顔をして言った。
「あー1回抜いてやったからかな?」揶揄するように空が言うと「ずるい!俺にも抜かせて」と海が近づいて来た。
『ああ回し蹴りをしたいが腰が動かない……』仕方ないから枕を投げつけ「五月蝿い、野獣は檻の中に入っていろ!」と怒鳴りつけた。
 だが大地はプリンの入った袋を胸に抱いて又涙ぐんでしまった。
「泣くほどプリンが食いたかった訳?」
「空、海こっち来て……キスして……」
大地のお強請りにふたりは大地の両脇に腰を屈めて、同時に両の頬にキスをした。

「海……俺の為にプロ野球選手になって稼いでくれる?」
「お・おうよ!」
「空……俺の為に特許取って稼いでくれる?」
「もちろん」
 そして3人で顔を見合わせて思いっきり噴出した。これから季節は寒い冬に移り代わろうとしていたが3人の心の中には温かい風が優しく吹いていた。


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