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俺、武藤駿平 18

 25, 2011 00:00
「ただいま」
リビングに灯りが点っていたので、那月はそう声を掛けて部屋に入った。
「おかえり……」駿平は一瞬強張った顔を見せたが、次にはいつもの笑顔になった。
「飯は食ってきたの?」
「う……ん」駿平にも食べさせたいと思いながらした食事を思い出し、那月の頬が綻んだ。
「そう……じゃ俺寝るから、おやすみ」

まだジャケットも脱がない那月にそう言うと、駿平はさっさと自室に消えてしまった。
もう少し話をしたいと思った那月だったけど、引き留めて自分の仕事への情熱を話しても、駿平にとっては退屈な話かもしれないと考えると、それも躊躇われた。
「おやすみ……」名残惜し気に那月もそう答えた。

駿平はベッドの上に寝転がって、今夜の事を考えていた。

あの後駿平は、那月が男と入った店の前で佇んだ。
タクシーを拾って、那月を乗せた車の跡を追ったまでは良かった。
様子を見ながら自分も食事を、とは到底出来そうもない高級店に消えた二人を、店の外で小1時間程待ってから帰宅した。
那月の帰ってきた時間を考えれば、食事をするには充分過ぎる時間ではあったが、飲みに行ける程の時間でもなかった。
その事に内心安堵しながらも、「誰と何をしていたの?」と聞けない自分の立場に唇を噛んでいた。

どこから見ても立派そうな男だった。
この2年間の間に、那月の会社のメンバーの顔はだいぶ覚えていた。
だが今日那月を車に乗せた男は初めて見る顔だった。
自分では太刀打ちできない程の、大人の男がさり気無く那月の背に手を添えて、エスコートする姿が目に焼き付いて離れない。

自分は何て小さい男だ……と笑ってみても、なかなか眠りに就けそうになかった。
しんとした部屋の中、那月が風呂から出る様子と、暫くして自室に入る音が聞こえた。
今まで那月が会社の人間と笑顔を交わしながら出て来ても、こんな気持ちにはならなかった。肩を叩きあっている姿を見ても何とも思わなかったのに……。
それなのに、今夜は……妙に胸が騒いで仕方なかった。

駿平はベッドからゆっくり下りて、ドアノブに手を掛けた。
(今夜は駄目だ……)まだ冷静さを持っている自分も何処かに居たが、そうじゃない自分の方が勝った。
その足で那月の部屋をノックすると中から「はい?」と返事が聞こえ駿平は声も掛けずに中に入った。

「駿平君、もう眠ったのかと思っていた。もしかして起しちゃった?」
まだ少し濡れた髪が駿平には、自分を誘っているように見えた。

「那月さん……」
駿平は突然那月をベッドの押し倒すと、着たばかりであろうパジャマのズボンを乱暴に脱がした。
「ちょ……駿平君?」
抗議するわけでは無かったが、その口も無理に塞がれた。
「んん……」
普段と違う駿平に那月は驚きながらも、その舌を受け入れた。

咥内の性感帯を刺激するように駿平の舌が、蠢いていた。
キスをされながら、最後の1枚を剥ぎ取られ、那月は恥ずかしさに身を縮めた。
「隠さないで、全部俺に見せて」
そう言いながら駿平の舌は首筋を這い、胸の尖りを啄ばみ、そして強く吸い上げた。

「あぁ……っ」
その強い刺激に那月の体は粟立った。
胸への刺激はダイレクトに下半身を襲い、那月は腿を擦り合わすようにしてその反応を隠した。
「見せて、俺に見られるのイヤなの?」
「ち・違う……ただ恥ずかしい……」

すると駿平は、那月の体を裏返し、腰を持ち上げた。
「あっ!いやだ」
獣のような格好は、駿平の前に恥ずかしい部分を曝け出してしまっているのだ。
今までこんな体勢をとらされた事などなかった那月は、腰を振って逃げようとしたが、それでも駿平の腕から逃れる事は出来なかった。

「いやっ!あぁ……」
恥かしい部分に俊平の舌の滑りを感じて、背中が反ってしまった。
那月の尻の肉を左右に押し広げるようにして、駿平はそこに顔を埋めていた。
舌先で蕾を解すように、なぶり続けている。
「駿平君……」
那月の抵抗を他所に、駿平は両の親指で蕾を拡げその隙間に舌を突き立てる。
「あぁぁぁっ」
その感触に、死ぬほど恥ずかしいのに那月の先端からはぽとりと露が垂れてしまう。
簡単に駿平に染められてしまう体が恨めしくもあったが、駿平だからこんなに気持ちいいんだと思うと愛しくもあった。

唾液で充分に潤った蕾にローションが垂らされた。
その温度差に那月は、一瞬驚いたがそこはまた直ぐに熱を帯びてきた。
駿平の形の良い長い指が孔に埋められた。
「あぁ……っ」
1本が2本に直ぐに増やされ、今度はゆっくりと中を蹂躙されているが、那月の震えるペニスは触って貰えなかった。

「あ―――っ!」
前立腺を狙った指は、集中的に感じやすい箇所を攻めて来ている。
「駿平く……ん、焦らさないで……」
それが那月の精いっぱいのお強請りだったが、駿平は怒ったように黙々と中を擦っていた。
感じ過ぎていた那月は、いつ指が3本に増えたのか気づかない程だった。

充分に拡がったであろう孔に、駿平の太くて熱いペニスが押し付けられた。
(いやだ……)
何の声も聞かされず、ただ犯されるように繋げられる事などイヤだと那月は思った。

「駿平……」
声が聞きたいと言おうとした瞬間、その怒張は那月を背後から貫いた。
「いや―――ぁ!」
寂しくて、心が痛くて那月の目からぽたりと涙が零れ落ちた。



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COMMENT - 4

NK  2011, 05. 25 [Wed] 09:39

何事もなく那月さんが帰宅してホッとしたら、
「いや―――ぁ!」
って、状況によってはポっとなるのだけど、これは悲鳴だから、、
重大な事態ですよ!!
あんなに大切にしていたのに。。わんこだと思ってたのに。。
同じイヌ科でもオオカミだよ、駿平くん。
嫉妬ももっと可愛らしいものにしようよ。
那月さんを泣かせるのは許しません!
また説教隊を用意しちゃいますからね。

Edit | Reply | 

梨沙  2011, 05. 25 [Wed] 14:04

(;´д`)トホホ

駿平… 意地をはっても良いことなんてないのに( ´△`)アァ-
那月を泣かせてしまいましたね(^-^; 今は怒りが先にたっているからだと思うけど、我に返ったらどうなることやら…
ややっこしい男が出てきてる中でのこれはね~ 何か先行き危ういですね(ノ>。☆)ノ キャッ

Edit | Reply | 

ちこ  2011, 05. 25 [Wed] 14:15

そうだ、そうだヽ(`へ´)
ダメだぞ~~~~いくら、カップルでもイヤなもんはイヤなんだぞ~~~こら~~~~っヾ(`へ´)ベシベシッ
早速、出てきました、説教隊(笑)
オオカミがおとなしく帰ったと思ったらおうちにもいたーーーっ!!
ふ~む、これを那月さんがどう受け止めるの・・・大人の優しい判断で許しちゃうの?
それとも・・・傷ついて悲しい思いで・・・(涙)
あとは、けいったんさまにパス!!

Edit | Reply | 

けいったん  2011, 05. 25 [Wed] 18:40

説教隊 参上!

遅れて ごめん(;´д`)ハァハァ・・この体で 走るのは キツイっす!

あの可愛い大型犬の駿平は、何所に行っちゃたのーー!???(゜゜*)ドコ(。。*)(*。。)ドコ(*゜゜)???

「「「那月の体を 心を 苛め 淋しくさせる奴は 私たちが 許さないわよっ!(`・ω・´)ゞビシッ!!」」」
by 説教隊'S

1号「そんな事しちゃうんなら もう 那月との Ⓗ禁止にしちゃうぞーー!」
2号「それとも 悪さをする駿平の【子犬】を 役立たずにした方が いいかも~♪」
3号「我ら説教隊、御用のある方は こちら xxx-xxxx-xxxxまで 電話してね♪」

オォォォォ(」゚Д゚)」(」゚Д゚)」(」゚Д゚)」オオオオォォォォォ!!!...byebye☆

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