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この世の果てで 57

 31, 2010 00:00
「神様助けて・・・」
母が初めて入院したのはまだ拓海が中学生になったばかりの頃だった。
母を助けて、僕を助けて・・・何度そう願っただろうか?
その頃はまだ父が生きていた頃の貯えが少し残っていた。
だが高校生になる頃にはその貯えも尽き、拓海は朝夕の新聞配達と
コンビニのバイトで明け暮れるようになっていた。

そして高校二年の時に入院費も払えないような状態に陥り拓海には成す術が無くなった。
病院からの催促を聞いた帰り道祈った。
「神様・・母を助けて・・俺はどうなってもいいから、母を助けて下さい」


拓海は瀬田の広いベッドの上、快感に押し流されないように
シーツをぎゅっと握り締め思った。
『神様はいたんだ・・・この人が俺にとって神様だったんだ・・・』
「ん?何を考えてる?」瀬田の低い声が鼓膜に心地良い。

「あなたを・・・とても好きだと思ってたんです」
「そうか?じゃもっと好きにさせてやるよ」
そう揶揄すると、瀬田は拓海の傷痕を丁寧に舐めていた唇を拓海の下半身に移した。

「あっそこは・・・」
先ほどの風呂場での快感を思い出し、焦って瀬田の肩を掴んだ。
瀬田は拓海の根元を握り込んだ状態で
「拓海、全てを開放していいんだぞ、もっと俺に甘えてくれ」
2・3度扱かれたと思うと又あの湿った感覚をペニスに感じる。
「あぁ・・・っ」

舌先がペニスの先端をこじ開けるように突付いて来る。
「うっ・・・あぁっ」
堪えても恥ずかしい声が漏れてしまって、拓海は手の甲を噛むように口を塞いだ。
カリの部分を舌で舐められた後全体を口に含まれた。
裏筋に舌を這わせながら、全体を何度もスライドさせる瀬田に
「社長・・もう離して下さい・・・」
拓海はそう懇願するが、瀬田は動きを止めようとはしなかった。

「駄目っ!社長・・・イキソウ・・・お願いシマス・・・」
甘い喘ぎの中での懇願など瀬田の嗜虐心を煽るだけだった。
双球を片手でやわやわと揉まれ拓海は自分の限界を訴えるが聞き入れてもらえない。
「ああっ!イクッ・・・オネガイ・・」
拓海は足の指先を反らしながら、瀬田の口腔に熱を放出してしまった。

太腿がビクビクッと痙攣するように震えている。
「はぁっ・・・」吐く息も興奮が治まらないように震えていた。
拓海にとって自分の行為も瀬田の行動も信じられない出来事だった。
瀬田の口腔に精を放ってしまった拓海は
「あぁ・・俺っ・・・社長ごめんなさい・・」

そしてその言葉の後、瀬田が手の甲で口元を拭きながら
「どうして謝る?俺が望んだ事だ」と言った。
その時拓海は自分の放った跡が無い事に初めて気付いた。
「あぁ社長・・・・どうしてそんな事?」
「ふ・・気にするな」

いつもの口調に拓海は
「どうしてあなたは・・こんな俺の為にそこまで?」
ずっと気になっていた事を聞いた。
「そんなに理由が必要なのか?ただお前が大事だというだけじゃ駄目なのか?」

瀬田はまだ『愛してる』という言葉を囁いた事は無かった。
今の拓海にはこの言葉は重いだろうと思っていた。
瀬田の中では、この気持ちは『愛』そのものだと結論は出ていたのだったが
自分が告げるより先に拓海の口から聞きたかった。

瀬田は用意していたジェルを手に取った。
手の平で温めその指を拓海の秘所に伸ばした。
「あっ・・・」
無意識に体に力が入るが、瀬田がそんな拓海を優しい目で見つめている。
「怖いか?」
「・・・怖くないです・・あなただから」

入り口を解すように動く指先を感じながら拓海はそっと目を閉じた。
そんな拓海の唇に瀬田は唇を寄せて啄ばむ。
どういう顔をしていいか判らずに拓海はゆるく微笑んだ。
その顔は瀬田から見たら『泣き笑い』にしか見えずに今度はもっと深く唇を重ねた。

キスに気を取られ拓海の体から少し力が抜けたのを確認した瀬田は
その指をぷつっと中に押し込んだ。
「あっ!」
「大丈夫だ、拓海がうんと気持ち良くなる為の準備だ」
瀬田の言葉に潤んだ目を向け、自分からキスをせがむように顔を寄せた。

歯列をなぞられるキスはぞくっとする程気持ち良かった。
後孔に入れられた1本の指もスムーズに中を擦っている。
後ろから感じる何とも言えない感覚に怯えるように拓海は瀬田に抱きついた。
「力を抜いて、もう1本入れるぞ」
抗う事をしないで、瀬田の言うがままに力を抜き肩で息を吐く拓海が可愛くて仕方がない。

「う・・・あぁ」1本と2本の違いがこんなに大きい事に拓海は躊躇っている。
いまだに瀬田の下半身に目を向けられない拓海は
どんなサイズでも指2本よりは大きいはずだ・・・
そう思うとまたも不安になった。

拓海の不安を肌で感じた瀬田は、拓海の手を引いて己の下半身に導いた。
「え・・あっ!」
拓海の手に触れたのは熱く滾る瀬田の分身だった。
その昂ぶりを握らされ、その熱さと嵩に体が強張ってしまった。

「大丈夫だ、これはお前を傷つける為のモノじゃない。
お前を幸せにする為のモノだから」
瀬田の甘い囁きに拓海は黙ってこくんと頷いた。
『この人と繋がるんだ・・・』
拓海はさっきまでの不安が消え、何とも言えない幸せな気持ちに涙をぽろっと零した。

「どうした辛いのか?」瀬田の優しい声に拓海は
「幸せなんです・・・」涙に濡れた瞳でそう答えた。





あ・・・まだ終わらない18禁^^;


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COMMENT - 16

-  2010, 10. 31 [Sun] 00:09

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-  2010, 10. 31 [Sun] 00:46

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-  2010, 10. 31 [Sun] 02:57

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jun  2010, 10. 31 [Sun] 05:07

お早うございます。
ああ、朝から読むんじゃなかった。
こんなの、悶えてどうにかしてもらわないと、
もうダメでーす。
キキョウさん
瀬戸社長(敬意をこめて)と僕交代できない?

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アド  2010, 10. 31 [Sun] 05:57

瀬田さまー。

なんて丁寧な描写なんでしょう!!
・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
エチシーンに切なくなってしまいました。

kikyouさん今日は宜しくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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-  2010, 10. 31 [Sun] 08:55

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紫猫  2010, 10. 31 [Sun] 11:03

ゆっくり、慎重に・・・と言う感じですね。
なんだか不思議な気持ちになってきます(-ω-;)
まだまだ続くエチ・・その丁寧さが切ないです。゜゜(´□`。)°゜。

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-  2010, 10. 31 [Sun] 14:45

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kikyou  2010, 11. 01 [Mon] 08:39

鍵コメ Yさま

「・・・怖くないです・・あなただから」

私もこの台詞に自分で萌えました(笑)

先日商業誌を読んだんだけど、プロの方のは短いですよね。
えっ?もう終わり・・と思う程に。
私たちは、つい解す所から始まるから(笑)
中略すれば、1ページで終わる!

でもやっぱ書きたい^^


J庭レポはあとで書きますね。

コメントありがとうございました。

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kikyou  2010, 11. 01 [Mon] 08:49

どうして鍵コメなのmiさん?さま

おはようございます。

素朴な疑問をタイトルに入れてみました(笑)

甘いでしょ?(笑)
どんだけ甘やかせば良いんでしょう。
というほど甘やかしてみたいです。


>凄い胸の奥がくすぐったくて、なのにジーンと涙が出てきそうで…素晴らしいです

こちらこそ素晴らしいコメントありがとうございます。
いつも楽しく読ませてもらっております。

ありがとうございました!

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kikyou  2010, 11. 01 [Mon] 08:53

鍵コメ n さま

おはようございます。

先日はコメントありがとうございました。


拓海の幸せな気持ちが伝わってくると言ってもらえて、嬉しいです。
拓海の幸せは読んで下さる方皆の幸せって感じですよね^^

次話もまだ続いてしまいますが^^;頑張って更新しますので
読んで下さいネ。

コメントありがとうございました。

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kikyou  2010, 11. 01 [Mon] 08:56

junさま

> お早うございます。

おはようございます(1日遅れましたが)

> ああ、朝から読むんじゃなかった。
> こんなの、悶えてどうにかしてもらわないと、
> もうダメでーす。

おお!朝から悶えてしまいましたか!(笑)
それが私の狙いです(爆)


> キキョウさん
> 瀬戸社長(敬意をこめて)と僕交代できない?

アハハ交代しますか?
junさんのツボに嵌って嬉しいですよ♪

いつも朝の忙しい時に読んでコメント下さってありがとうございます!


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kikyou  2010, 11. 01 [Mon] 08:58

アドさま

> なんて丁寧な描写なんでしょう!!

アドさんにそう言ってもらえて嬉しいです!

> ・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
> エチシーンに切なくなってしまいました。

切なくなるエチシーン・・・・良いですね。
楽しいエロも鬼畜なエロも大好きですが、
なかなか自分で書くのは難しいですよね。
アドさんは究極の楽しいエチ目指して下さい!(笑)

>
> kikyouさん今日は宜しくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

こちらこそ!

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kikyou  2010, 11. 01 [Mon] 09:53

鍵コメ Cさま

おはようございます。

朝からウフフですか?(笑)
読んで下さってありがとうございます。

腐女子の脳内は時間も季節も関係ないですから^^
私も毎日が萌え探しです。

この話も残り少なくなりました(多分・・)
最後までお付き合い宜しくお願いします。

コメントありがとうございました!

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kikyou  2010, 11. 01 [Mon] 09:58

紫猫さま

> > ゆっくり、慎重に・・・と言う感じですね。
> > なんだか不思議な気持ちになってきます(-ω-;)
>
> おはようございます。
> 今までのエチシーンと違って何だかメンタル面を重視してます。
> 幸せ一杯なのにちょっと切ないような・・・
> そんな感じが伝わってるかな?と思って嬉しいです。
>

> > まだまだ続くエチ・・その丁寧さが切ないです。゜゜(´□`。)°゜。
>
> もう少し続きますが(笑)
> 最後までお付き合い宜しくお願いします。
> 拓海と一緒にイって下さいネ(笑)
>
> コメントありがとうございました。
前から伺おうと思ってたのですが、お名前はそのまま普通に読んでいいのですか?^^

>

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kikyou  2010, 11. 01 [Mon] 10:00

あれ?鍵コメだ・・・koさま

おはようございます。

うん、似てると前から思ってた・・
感性というか感受性というか・・
うん好きです!


エチシーンの拓海を愛しいと言ってもらえて嬉しいです。
幸せになってもいいよね?って感じです。
いっぱい愛を貰って欲しいです。


コメントありがとうございました。

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