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同人誌番外 空を見上げれば 2

 22, 2011 00:00
「早くしろ」
もう一度虎太郎に言われ、やっと仁はタオルを手に取った。
「し、失礼しますっ!」
タオル片手に頭を下げ、虎太郎の横に立った。だが、どこからどう拭けばいいのか、判らず躊躇っていると、背中と短く命令された。

「は、はいっ」
タオルが熱すぎないか手で確認して、その背中を拭き始めた。上半身裸は事務所で何度も見た事がある。
「虎……やっぱ何度見ても格好いいですね」
虎太郎の背中の虎の刺青に見惚れた。そして、ちょっとだけ何もない自分の背中を寂しくも思った。
タオルの温かさに「気持ちいいなぁ」と虎太郎が小さく漏らす。その言葉がまた嬉しくて、言われるがまま仁も虎太郎の体を拭いた。

背中から腕、胸、脚と全てを拭き終えて仁も満足そうに「全部拭きました。新しい着替えは?」と部屋を見回すと虎太郎に「まだ全部じゃねぇ」と凄まれ視線を泳がせてしまう。

「ぜ、全部じゃないって言われても……」
あと残すところは、男の大事な部分だけだ……まさかそこまで自分が拭くのか?と仁は言いたかったし、拭く勇気が無かった。

「ほら、ちゃんと前にしゃがんで拭け」
もう一度催促され、仁は新しいタオルを持って虎太郎の脚の間に身を置いた。
だが、そこから先は体が動かない。ちらっと虎太郎の股間に目をやれば、それはさっきより幾分か大きくなっているような気がした。

自分の物は何度か扱かれた事があるが、虎太郎のそこをマジマジと見るなんて仁には初めての事だった。いや、虎太郎の物だけじゃない、今まで男の脚の間に跪いた事など一度も無かった。
だがいつまでもこんな格好のまま虎太郎を放置しておけば、熱は下がるどころか酷くなってしまうと、仁は意を決してタオルをぎゅっと手で握った。

「失礼します!」
仁は気合をいれ、虎太郎の股間に手を伸ばした。
緊張と早く済ませなくては、という焦りで手に力が入ってしまい「もっと丁寧にやれ」などと注意されてしまった。

「はいっ、すみません」
仁は謝り、今度は丁寧に優しく拭いてやった。
(何だかドキドキする……)もしかして今熱を測ったら虎太郎よりも高いんじゃないかと、火照る顔で何気なく虎太郎を見上げた。

その途端手の中の分身がぐんと嵩を増した。
「お、終わりました」
虎太郎の脚の間から逃げるように仁が立ち上がった時にその手を捕られた。あっ!と思った時にはもう仁は獰猛な虎に組み敷かれた後だった。

「くそっ!」(結局光輝の思うツボか……)
虎太郎の呻きを聞き、身を潜めていた仁は抵抗も出来ないうちに衣服を剥がされ、あっという間に全裸に剥かれてしまった。
「えっ?あっ?補佐ちょっと……」

虎太郎はバレンタインに仁から貰ったチョコを食べもせずに、会社の机の上に飾っていた。
組事務所と会社との二足の草鞋を履いた虎太郎には気の休まる時があまりなかったが、疲れた時仁から貰ったチョコを眺めているだけで、何となく心が穏やかになっていた。

そんな虎太郎を見た光輝に「食っちまえよ」と何度か言われた。光輝の言葉はチョコを食べろと言っているのではないと虎太郎は、光輝の言葉の意味を判っていた。

「俺は傷ひとつ付けないで、あいつを元の世界に帰してやりたいんだ」
「帰した途端食われるのがおちだ」
光輝にそんな事を言われ多少焦っていた感はあった。そして今日まさか自分の世話に仁が来るとは思ってもいなかった。ちょっとからかうつもりでとった行動が自分の抑えた気持ちに火を点けてしまったのだ。

「仁、俺のもんになれ」
「へっ?」
虎太郎の言葉の意味も判らない仁は素っ頓狂な返事を返したが、言うと同時に耳たぶに噛み付かれドキンと体を震えさせる。
「ほ……補佐っ……あっ」
耳の中まで舌を差し込まれ、ぞくぞくする感触に仁が喘いだ。熱が高いせいか、虎太郎の舌が凄く熱くて、仁はそれだけの事に自分の疼いていた体が更に熱くなってしまうのを感じた。

虎太郎の舌が項を這い、肩から胸に落ちる頃には仁の中心も大きく育っていた。
「感度いいな」
虎太郎の一言にまた追い詰められてしまう。
「ほさぁ……止めて下さい……」
虎太郎の舌の這う所全てがジンジン痺れてきて、喘ぎながら抗うが、虎太郎が育った性器に触れた途端仁の腰が大きく跳ねた。
「ああん……」
自分の吐いた甘い声に驚き目を見開くと、虎太郎と視線が絡み合ってしまった。

「仁……俺はお前を抱く」
「お……俺に拒否権は?」
「無い」
即答され、仁は小さく慄いた。
「嫌か?俺が嫌いか?」
嫌いかと聞かれれば仁は首を横に振るしかなかった。

「恥ずかしいっす」
もし、どれかひとつ感情を言葉にしろと言われたら恥ずかしい、としか言いようが無い気がした。
「恥ずかしくは無い、感じるままでいいんだ」
「補佐……熱は……?」
自分は風邪を引いた虎太郎の看病にここに来た事を仁、は自分にも虎太郎にも判らせたかった。

「お前を抱けば熱なんか下がる」
「ほ、本当っすか?」
「ああ、だから抱いていいか?」
それで虎太郎の風邪が治るのならば、と仁は覚悟を決めて頷いた。

「でも……酷くなるといけないから、ちゃんと布団掛けて下さい」
そんな仁の言葉に虎太郎が口元を緩め、ふわっと羽根布団を二人の上に引っ張った。晒された体が隠れて仁も安堵の息を吐いた。

「さあ、補佐……抱いて下さい」
仁は両手を広げ虎太郎の背中に抱きついた。
あまり状況を判っていないような仁に失笑しながらも、虎太郎は手の動きを止めなかった。

「補佐、ダメです……そんなに触ったら俺……」
虎太郎の体温の高い手で握りこまれたら、気持ち良くて直ぐに出してしまいそうで、仁は緊張しながらそう言った。
「出せばいいだろう?初めてじゃないし」
その言葉に自分が過去に何度か虎太郎に弄られ、その手の中に吐精した事を思い出した。
「でもマジやばいっすよ……あぁっそんなに強く動かさないで下さい……」
仁は今自分が吐き出したら、この高級そうな布団を汚してしまうと考え、必死に堪えていた。


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COMMENT - 1

けいったん  2011, 11. 22 [Tue] 00:17

虎太郎補佐、私も恥ずかしいっす...(*≧∀≦*)

仁くん、ガンバリナ!( ^o^)ノ"☆ノ^-^*)ノ ベシッ...byebye☆

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