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この世の果てで 39

 08, 2010 01:55
(R15)

その夜拓海は引きづられるように瀬田に風呂に入れられた。
「本当に俺自分で入れますからっ!」
だが拓海のそんな抵抗など空しいものだった。
「ほら背中流してやるから」

無理矢理背中を向けさせられ、拓海は渋々風呂場の椅子に座った。
文句を言いながらも、背中に手を這わされるとその気持良さに黙ってしまう。
「気持いいだろう?」
「・・・はい」悔しいけど、人に背中を流してもらう気持良さは
何度経験しても良いものだった。

「あ、次俺が流します」
「まだ前まで洗ってないぞ」
さっきの台詞は冗談だと思っていた拓海は慌てた。
「結構です!」
「どうして?俺はこの前お前に胸板洗ってもらって気持良かったぞ」
「あ・あれは・・・」

あの時は瀬田が自分に反応しないかを確かめたかったからだった。
「俺は人に借りを作るのは好きじゃないんだ」
トドメの一言に拓海は返す言葉を失った。

「・・じゃお願いします」
覚悟を決めて拓海が言うと、瀬田は満足そ笑顔を拓海の背中で浮かべた。
「ほら、男らしく立って」
男らしくと言われれば何だか悔しい気がして、拓海は立ち上がった。

瀬田がたっぷりの泡を付けたスポンジで拓海の胸板を洗いながら
「拓海、もう少し太らないと駄目だぞ」などと言っている。
食が細いわけでは無いが、拓海の体には簡単に筋肉がついてくれないのだ。
だが瀬田は拓海の身長の割りには華奢に見える体躯は
成長期に栄養が充分で無かったと思っていた。

拓海はこの状況がとても不自然に思えてならなかった。
「しゃ・社長?」
「ん?何だ?」
「あの・・男同士で背中は流しても・・・前は・・」

拓海はゆるゆると洗われる感覚が微妙に皮膚を刺激し
このまま行ったら何かとんでもない事態に陥りそうで焦っていた。
「別に全然変じゃないぞ」
この男の感覚は一体どうなってるのだ?と内心思いながらも
瀬田の手が腹の辺りに滑り落ちた時に
「社長!本当にもういいです!」と叫ぶような声を出した。

自分自身でも驚くほどの大きな声だった。
心臓がバクバクしている。

そんな拓海の前で瀬田は手に持っていたスポンジを足元に放り投げた。
「ここは手で洗おうな」
拓海の耳元で、意地悪ともとれる言葉を囁いた。

「駄目だ・・・あっ!」
抗う拓海のペニスは瀬田の大きな手のひらに包まれた。
「駄目です・・社長・・・」
駄目だ・・・男の手で反応したくは無い。

瀬田は背後に回り、拓海の背を抱き締めるように前に手を伸ばしている。

他人の手の熱を感じた事など拓海には経験がない。
「拓海、目を瞑って綺麗なお姉さんの顔でも想像していろ」
そう囁かれても、そんな余裕などなかった。
拓海の非力でも、激しく抗えば瀬田は止めたかもしれないのに・・・
拓海はそうしなかった・・・

「あ・・っ社長っ」
「ほら、目を閉じて・・・」
その低く甘い声に誘われて、拓海は瞳を閉じた。
だが、目を閉じても綺麗なお姉さんの顔など浮かばない。
拓海の脳裏に浮かんだのは、瀬田本人だった・・・

1・2度扱かれただけで、拓海の若いペニスは力を漲らせてきた。
「あ・・っ」
「自分でするより、ずっと気持いいだろ?」
拓海は言葉に出せずに、ただふるふると首を横に振った。

「素直じゃないなぁ」揶揄する声にすら鼓膜が反応してしまう。
「嫌だ・・」だがそんな言葉が何の意味も無い事は
拓海本人が一番判っていた。
拓海のペニスは瀬田の手の中で腹に着くほど反り返っていた。

もう放出したくて堪らない程まで高まっていた。
「あぁ・・・嫌だ・・・・」
「嫌じゃないだろ?ほら拓海イっていいぞ」
その言葉に反応したかのように、
拓海は瀬田に扱かれとうとう射精してしまった。

ぴくぴくっと余韻を残す小さな痙攣に合わせ
瀬田は最後の1滴まで絞り出すようにした後その手を離した。
「気持良かっただろう?」明るい声の瀬田に向かって
「信じられない!」小さいがはっきりした声で拓海が呟いた。

男の物を扱く瀬田も信じられないが、
それでイってしまった自分も信じられない。
「気にするな」
いつもの言葉に「気にするからっ」と反撃するが
「何でも溜め込んだら体に良くないぞ」
何処までも明るい口調の瀬田だった。

瀬田のその明るさは何処から来るのだろう?
情け無いとか、恥ずかしいとかを通り越して拓海はそんな事を考えてしまう。

「だ・・誰にでもこんな事をするんですか?」
「どうして俺が誰にでもこんな事をしなくっちゃならないんだ?」
逆に聞かれ拓海は訳が判らなくなった。
「じゃどうして?」

「う・・・ん、したかったから?」
まるで今時の少女のような語尾を上げた言葉に拓海は頭を抱えたくなった。





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計画を変更して、ちょっと強引に行ってしまった瀬田社長です^^



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COMMENT - 2

-  2010, 10. 08 [Fri] 03:37

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ぱせり  2010, 10. 09 [Sat] 02:07

a さま

お返事が遅くなり申し訳ありません。

一気に読んで下さってありがとうございます!

凄く嬉しいです。

(面白くなければ途中で止めてしまいますものネ。)

瀬田が天然なのか、拓海が天然なのか?って感じですが
これからどんどん瀬田には頑張ってもらいます。

コメント有難う御座いました。


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