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罪よりも深く愛して 4

 20, 2011 00:00
まるで速水を受け入れている器だけが、別の生き物になったように蠢いている。
浅い所まで引き抜かれる杭を体が離すまいと絡みつく……
意思とは関係なく体がその太い灼熱を追い縋る。
だが速水のそれは浅い所から動こうとしない、
(動いて欲しい)千夜は虚ろな目で、速水を見つめている事の自覚もなかった。
それほどに今体が犯される事を切望していた。

「どうして欲しい?」速水は、ここまできてそれを言わせるつもりらしい。
―――速水の残酷な言葉に孔がまた疼く。
「お……奥まで挿れて下さい」
千夜は言葉にした途端、疼いた孔がぎゅっと締まる気がした。
「優しく?激しく?」速水の言葉攻めはまだ続いた。口角を上げた顔は大人の男の色気が滲み出ている。

「激しく……奥まで突いてください……」
男に突っ込まれ、そしてそれをもっとと強請る自分の浅ましさと、淫乱さに涙が滲んだ。
一気に奥までずんと突かれ滲んだ涙がつーっと流れ落ちた。
「あぁぁっ……」新しい衝撃に咲いた星の花が、木っ端微塵に砕け散った。そしてまた新しい花が咲く。
「やあぁっ、あっ……あっ……あぁぁぁ」
速水が腰を打ちつける度に零れる甘い声が耳から離れない。
千夜は自分が出した声に、また心まで犯される。

何度も頭の中が真っ白になり、喉からは掠れた声しか出てこない。
千夜は男のくせに喉が枯れる程に喘ぎ続けた事を、恥ずかしいと感じる余裕もなくなってきた。
「も……たすけて……」体の奥で何度も感じたエクスタシーはいまだ止まない、
このまま永遠に自分は悶え続けるのではないか、という恐怖さえ覚えてきた。

千夜は、堪えきれずに手を自分の性器に伸ばした。
だがそれは途中で速水に止められ、シーツに縫い止められた。
「堪え性のない奴だ……こんなに濡らして」
速水の言葉に顔から火が出るほどの羞恥と屈辱を感じた。

「一度達かしてやろう」呆れたような速水の言葉に唇を噛むが、速水の手に包み込まれた時に、千夜の口からは安堵のため息が零れた。
何度か扱かれ尿道口を指で刺激され、千夜は篭り続けた熱をやっと放出させる事が出来た。
射精に四肢は強張り新たな痙攣が孔を襲っても、速水は動かず引き抜く事なくじっと待っている。
放出が止まり脱力した千夜の膝裏を速水が抱えた。
「えっ?」速水の臨戦態勢に弛緩途中の体が怯えるように震えた。
「まだ終わったと思うなよ、これからだ……今度は本当の天国を見せてやるよ」
「やだっ、まだ……やめて下さい……」

速水の激しさを増した動きに、今まで自分が激しいと思っていた動きなど、序の口だったのを千夜は思い知らされた。
36歳というひと回り以上離れた年齢と、外科医という技術的な面でも精神的な面でも体力を使う仕事をしていながら、この破壊的な体力は若い千夜も敵わない気がした。

何度か突き差されたあとに、体を起こされ速水の膝の上に抱え上げられた。
こういう関係になってから初めて間近で顔を見た気がする。
「ああぁぁ」自重でより深く咥え込んでしまった。
下から突き上げられ、そしてその後には重みで深く繋がる、その繰り返しだ。
慣れない千夜にとっては拷問のようなSexだった。

「キモチイイ……」とうとう千夜は、今まで一度も口にした事の無い言葉を吐いた。
そして言葉にした途端自分が陥落した事に気付いた。
(もう戻れないのだから……)
男に犯される悦びを知らない体には戻れないのだ。
突き刺さった杭が嵩を増し、千夜の体の奥深い場所を抉るように動き出した。
「あぁぁっ……イイ……ハヤミサン……」
速水の掌が千夜の濡れ輝く性器を包み込むように扱き始めた。
「はぁっ、あぁぁ、イクッ……」
千夜は今までシーツを掴むしかなかった手を、速水の背中に回した。
激しく速水に揺さぶられながら、その体にしがみ付くように千夜は何度目か判らない絶頂を迎えた。
同時に孔の奥に熱く迸るものを感じ、千夜の意識は暗い闇の中に堕ちていった。

速水は自分の胸の中に崩れ落ちる千夜を抱き留め、そのすらりとした体をベッドにそっと横たえてから、己を引き抜いた。
意識のない千夜の体が離すまいと絡みついてくる。
「千夜……」速水は一言呟き髪をそっと撫でてからベッドを降りた。
初めて見る千夜の痴態は速水の取り繕った心を乱すには充分だった。
(もっと乱れさせたい……)
自分なしでは生きて行けないと思う程に、心も体も縛り付けたかった。
体は手に入れたようにも見える、だが心がついて来ない限り相手が変わろうが体は受け入れるだろう……

5年契約で自分は千夜の体を自由に出来る。
何時でも、何処でも好きな時に―――そしてどんな事でも千夜に拒否権はない。


3日後、千夜は速水に与えられた部屋ではないホテルに呼び出された。
千夜が部屋に入ると、速水以外に2人の男がいた。
「今夜はこいつらに可愛がってもらえ」
信じられない言葉を吐かれ、千夜は我が耳を疑った。
「は……速水さん?」
見た限り一人は水商売風の若い男だった。
そしてもう一人は……明らかに闇に生きているだろうと思われる男だ。

「私はここで静観させてもらうよ」
そう言うと速水はワイングラスを誰にともなく傾けた。
「いやだ、速水さん……」
「千夜、おまえはノーとは言えないはずだが?」
「…………」
速水の見ている前で他の男に抱かれる。
(だって俺は玩具以下だから……)

「千夜って言うんだ?見た目通り綺麗な名前だね、僕は白石、皆シロって呼ぶけどね」
自分と同じくらいか、少し下かもしれない水商売風の男はシロと名乗った。
「あのちょっと怖そうなのが、僕の恋人の剛(ごう)って言うんだよ」
シロはまるでこれから遊園地にでも行くように、楽しそうに語り出した。
「恋人?」恋人同士で千夜を抱こうと言うのか?
その神経が判らなかったが、その二人に自分を差し出した速水の気持ちの方が、もっと判らなかった。



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ちょっと怪しい方向に……
明日には王道外れてしまいます。
少し変更しようか?と考えましたが、やはり書いた当時の感性のまま上げて行く事にしました。
明日は、前書に注意が入ります。

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COMMENT - 2

けいったん  2011, 06. 20 [Mon] 14:10

ドクター速水!
何でー!? 如何してーー!?Σ(゚◇゚;)ゲゲッ

自身の内から 湧き揚がるか独占欲が 千夜を恋する心が 怖いから シロと剛を 宛がったの?
それとも 千夜の もっと激しい痴態を ご所望なのかな?

とにかく どうしようもない奴なのは 確定だな、あんたって・・・
フゥ~ヤレヤレ...┐(´~`;)┌...byebye☆

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kikyou  2011, 06. 20 [Mon] 22:52

けいったんさま

こんばんは!

あぁぁけいったんに怒られたよ速水センセ……

この辺はkikyouの裏人格が書いております^^;
あ、あの辺も裏人格が……
あ……ゴメンナサイ

でもね、自分で言うのもなんだけど、私この話好きなんです。
けいったんも、途中で読むのを止めないでネ。
最後はハピエンですからo(*'▽'*)/☆゚’

コメントいつもありがとうございます。

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