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俺、武藤駿平 13

 14, 2011 00:00
会話の途切れた部屋に猫がミルクでも舐めるような、ぴちゃぴちゃとした音と、詰めた息を吐き出す震えた声だけが響いていた。
一度吐精した駿平とは違い、那月は舐められる感触と、されているという事実に翻弄されながらも、登り詰めてしまいそうな感覚に慄いていた。

「那月さん、一度達こうね」
それは同意を求めるというよりも、これからの行動を知らせるような言葉だった。
駿平は例のローションの蓋を開け指に救った。
那月はその様子を見る事は出来ずに、聴覚だけで感じていた。

さっきまでの舌とは違う指の腹の感覚に、身をゆだねていると指先がぷつっと挿入され、小さな声が漏れた。
指の先だけで止めた駿平が、那月の顔を見て様子を確認している。
目が大丈夫と聞いているようで、那月は黙って頷いた。
その那月の反応を見て駿平は安心したように指を進めた。

中指を半分程埋めた時点で、ぐるりと指を回す。
「温かい……痛くない?」
「うん」
たっぷりと付けたローションのお陰で、那月は痛みを感じなかった。
とはいえ、まだ指1本ここで拒絶するような痛みがあれば、繋がる事など到底できないのだ。

駿平の指がゆっくりと根元まで埋まったようだった。
その指が中で回され、那月の全てを探ろうとしていた。
「あぁ……」
那月も気持良いという感覚は無かったけれど、駿平の指が挿入されているという事が嬉しかった。

中指が何度も出し入れされ、その感覚に慣れた頃に指が2本に増やされた。
そして1本目と同じ動作を繰り返した。
だが、さっきと違ったのは、その動きが何かを探す意思を持って動いている事だった。
「ああっ!」突然那月の腰が浮いた。

「どうして……?」
「ネットで勉強した」那月の質問の意味を察して駿平が照れたように笑った。
そう言うと駿平は、一度見つけた場所を覚えておこうとするように、何度もその箇所を指で擦った。

「やぁっ……しゅん……そこばっか……」
「那月さん、凄い溢れている……」
那月の反応を見るまでは、本当かなぁ?などと疑う気持ちもあったが、前立腺を擦りだした途端に、那月のペニスからは先走りの密が溢れてくる。
それを舌先で掬い上げぺろりと舐め、解放を求めるペニスを口に含んだ。

2本の指で孔を刺激しながら、口淫を続けた。
「もっ……駿平くん」
那月が限界を口にすると、駿平の口の動きが早まり、そして前立腺も強く押された。
「だめっ……あぁぁぁ……駿平……」
ガクガクと腿が痙攣するような恐怖と、ただ気持ち良いという解放感……
頭が真っ白になって、自分が何処に吐き出したかも判らなかった。
それに気づき慌てた時にはもう駿平の指が3本に増やされた後だった。

ごめんと謝る前に那月の口からは「あぁ……っ」と甘い吐息が漏れた。
だが3本の指が全て埋まると流石に苦しいものがある。
「大丈夫かな?」
どう見ても3本の指よりは太さも長さもある自分のペニスを、不安そうに駿平が眺めた。
そう呟いた後駿平は中を拡げるように、指をバラバラに動かし始めた。

「もう大丈夫だから……」
一度吐精しても若い駿平の体が回復するのは、あっという間だった。
「本当に?」
「うん……」那月は優しく微笑んで余裕のあるふりをして見せた。
「那月さん、辛かったら直ぐに言ってよ。判った?」
「うん、その時は言うから大丈夫だよ」

駿平が指を抜き取り、自分のペニスにローションを垂らし、扱きながら全体に滑りを付けた。
そして、那月の解した孔にぴったりと押し付ける。
那月も頭では理解していても、自然と体に力が入ってしまっていた。
「な……那月さん、無理……」
どう見ても那月の小さな穴が、駿平の体格に見合ったペニスを、受け入れられるとは思えなかった。
「僕が息吐くから、その時に来て……」

駿平は那月に言われるがまま、大きく息を吸い、ゆっくり吐き出すのを見ながら腰を進めた。
(き・きつい……)
腰が引けそうになったが、思い切って腰に力を篭めた。
めりっと音がしたのではないか?という感触の中、駿平の一番太い部分が那月の体に埋まった。

那月は浅くなった呼吸を意識的に深いものへと切り替えている。
駿平はそんな那月の為にも留まる事をせず、ゆっくりと全てを埋め切った。
(熱い……)
那月の中は想像以上に熱くうねっていた。
ねっとりと絡み付く内壁に、直ぐにでも持って行かれそうな快感を、懸命に堪えた。

那月を見下ろすと、苦しそうに眉間に皺を寄せていた。
女性と違い受け入れる為の器官ではない場所に、駿平の欲望を埋めているのだ。

那月は自分の全てを晒し、内臓までを自分に明け渡してくれた。
これは愛だけではない、愛と信頼が同じくらい大きくなくては、受け入れる事など出来ない筈だ。
この熱さは、那月の命そのものだと思った。

那月は自分の顔に当たる雫に目を開けた。
駿平の汗だと思ったが、違う。
自分を見詰めたまま、駿平がぼろぼろと涙を零していたのだ。
驚いて駿平の顔を下から見詰める。

「どうしたの?」
「那月さん……ありがとう」真っ赤な目の駿平が、想像していなかった言葉を放った。
「え……?」
「俺を受け入れてくれて、ありがとう。俺……那月さんをずっと大事にする」
駿平の言いたい事が判って、那月の胸がきゅんと鳴った。
「僕も……僕と繋がってくれてありがとう、だからもう泣かないで」

「え……?」
那月に言われて初めて、自分が泣いていた事に駿平は気づいた。
「あぁ俺、格好悪い……」泣き笑いの顔で駿平がぼやいた。
「そんな事ないよ、そんな優しい駿平君が好きだよ」
那月の言葉に、駿平のペニスが内壁を拡げるように又少し嵩を増した。


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-  2011, 05. 14 [Sat] 17:36

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