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愛しい人へ 28(R15)

 19, 2010 12:40
■15禁・・やっぱ18禁くらいで^^;


「杉浦さんはゲイですか?」最初の頃に聞かれて「違う」と答えた。
そしてひと月程前、ゲイビデオを見て嘔吐していた麗・・・・

杉浦の頭の中は混乱していた。
『もしかして俺に負い目があるから、俺に答えているのか?』

最初に口付けを仕掛けたのは俺だ、だが麗は今俺に縋って来ている。
その理由が判らなかった、知りたかった。

「麗・・・お前の気持ちを聞かせてくれ」
麗は黙りこくっている。
『僕の方からは言えない、言ってはならない・・・
僕はこの人に救われた、だから言えない、これ以上求めてはいけないんだ』

「杉浦さん・・・貴方の気持ちを知りたい・・」
今度は麗が杉浦に問いかける。
『俺から言ってはならない・・・』
自分が今麗を求める言葉を口に出したら、麗は受け止めてしまうだろう。
それが麗の意思に反する事でも・・・
『俺が麗を助けたから・・・麗はどんな要求も呑むだろう・・・』

お互いの立場を思うあまりに、先に進めない二人だった。

長い沈黙の後麗は体を離し「もう休みます、おやすみなさい・・・」
杉浦もこれ以上引き止められない「ああ。お休み・・」
言いたい事は他にありながら、言えない。

激しい口付けの余韻を残しながら、別々のベッドに向かう。


ひとりベッドの中で麗はさっきまで自分の身に起きた事を思い出していた。
どうして?簡単な答えが麗には出て来ない。
僕が3人にキスされたと言ったから?
さっきまで杉浦が触れていた唇を指でなぞってみる。
「あぁ・・杉浦さん・・・・」甘い声が漏れて慌てて口を手で塞ぐ。

それでも溢れる思いが体を駆け巡る。
麗の手はそっと布団の中に伸びる。
躊躇った後下着のゴムを潜って、その下に手を滑らす。

「あぁ・・・」さっきのキスを思い出しただけで、そこは充分に反応していた。

麗は慣れない手つきで、そっとスライドさせてみる。
「はあっ・・」思わぬ刺激に喘ぎ声が零れてしまう。
包帯を巻いた右手が自分の手では無いような気がして余計に煽られてしまう。
布団に篭る熱が熱くてそっと布団を剥がした。

そして麗はパジャマと一緒に下着を脱ぎ捨てた。
下半身だけ裸の状態が間抜けに見えて、全ての衣服を脱ぎ捨てた。
火照った全裸の体を冷たいシーツが少しだけ冷やしてくれる。

ベッドに仰向けになり、右手で自分自身を握る。
左手で唇をなぞり、そして初めて自分で胸の尖りを触ってみる。
指先で転がすようにすりすりしていると、そこは段々と硬くなって来た。
「あぁ・・」
2本の指でそっと摘んだ。
「あっ!」思わぬ刺激に声が漏れてしまう。

『こんな風に弄って気持ちいいなんて、やっぱり僕の体は変なのかもしれない・・・』
体が感じれば感じる程、麗は不安になってしまう。
好きな人にこういう風に弄ってもらったらどんなになるんだろう?
まだ他人の手を知らない芯は限界に近い程昂ぶっていた。


麗の部屋の外を通りかかった杉浦は部屋の中から呻き声がするのに気づいた。
『もしかしてさっきの事に傷ついて泣いてる?』
ドアに手を掛け迷った。
顔を出さない方がいいのだろうか?
それとも・・・・・

「ぅはぁっ・・・」その甘い声を聞いた途端、ノックもせずにドアを開けた。

「れ・れい・・」
杉浦が目にしたものは、白いシーツにそれよりも白いのでは?と思わせる白い肌
そして、自分の猛りに手を伸ばしている麗の肢体だった。
ごくりと杉浦の咽が音を立てた。

その気配に目を瞑って悦に入っていた麗が顔を向けた。
「!」一瞬息を止めたように感じた。
「やーっ!見ないでぇ!」悲鳴のような麗の声に驚き足が止まる。

前にも後ろにも進めず杉浦はただ立ち竦んでいた。

「おねがい・・・出て行って・・・」そう言うと麗は顔を背けた。
『こんな恥ずかしい姿を見られるなんて・・・・もう死んでしまいたい・・・』

杉浦は全裸のまま、背中を向け体を丸め込む麗から目が離せない。

そして杉浦はゆっくり息を吐き出し、ベッドに近づいて行った。
気配を察し「やだ!来ないで・・・」麗の声は涙声だった。
そんな麗の体を後ろからそっと抱きしめると
麗はビクンと体を震わせ強張らせる。

頬に手を置き、こちらを向かせ、その唇に唇を重ね激しく吸い上げる。
「あぁ・・・」
「麗・・・こっち向いて」
今までに聞いた事のないような優しい口調だった。

杉浦は麗の体に覆い被さるように、体を重ねる。
さっきよりも、深く熱い口付けを交わす。
麗の舌を絡めとるように口腔を蹂躙する。


何度も何度も角度を替えながら口付けを落とされ
痺れるような感覚に麗は「あぁ・・・」と小さく喘いだ。


「麗・・・お前から言ってくれ・・・」





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