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天使が啼いた夜 堂本紫苑~12~

 16, 2010 00:45
紫苑が目覚めてサイドボードのデジタル時計を見ると、まだ5時過ぎたばかりだった。
横で眠る紫龍の顔を確認した時夕べ自分がいつの間にか眠ってしまった事に気付いた。
『起こしてくれても良かったのに・・・』紫龍に悪い事をしたと反省しながらそんな事を思った。
眠る時は紫龍は上半身は裸だ。
その胸に顔を埋めるようにして目を閉じたが、早く眠ってしまったのでもう眠れそうに無かった。

ふっと紫龍の胸に当てた手を下に滑らせる。
紫苑は少し悪戯っ子のような目で、そっと触れてみた。
本人が寝ているので勿論下半身も眠った状態だ。
紫苑はその手をそっと動かしてみた。

ボクブリの上からそっと撫でると、ピクと反応を示す。
一瞬起こしてしまったかと思って顔を上げて紫龍を見るがすうすうと寝息が聞こえた。
安心したように、もう一度手で撫でる。
少しづつ反応する体が楽しくて、紫苑はとうとうその手をボクブリの中に滑らせた。

直に触れてその温かさを確認すると、その手を上下にスライドさせた。
ピクッと反応を見せて次第に形になると、触れにくくなりとうとう紫苑はボクブリをずらして紫龍のモノを取り出した。

『紫苑・・何を?・・・』紫龍が目が覚めない筈はなかった。
ピョンと飛び出したモノを暫く眺めたと思うとおもむろにそれを口に含んだのだ。
驚いたのは眠った振りをしている紫龍だ。
だがここで起きている事は黙っていた方が良さそうと判断して狸寝入りを決め込んだ。

亀頭からゆっくりと舌を這わせ、鈴口を突付いてから全体を口に含む。
『うっ・・・紫苑』もう紫龍の体も完全な状態になっている。
チュバッチュバッと音を立て一心不乱に奉仕する紫苑の頭を本当は押さえつけたい位だった。
なるべくこの感覚を長く味わっていたい紫龍はイッテしまわないように努力した。

『上手くなったな・・・』最初の頃と比べたら大分上手くなった紫苑に感激すら覚えてしまう。
『もっと奥まで・・・』腰が動きそうなのを紫龍も我慢している。
このまま紫苑を押し倒したいが、今日も仕事だと考えるとそれも出来ない。
『くそっ・・・あっ気持ちいい』これはもう自分との戦いでもあった。

口腔深く咥え込んだ紫苑が双球を揉んでくる。
紫龍はイッテしまいそうなのを堪えていたが、紫苑が自分のを咥えているという事実だけでもうそれ以上は止められなかった。
『う・・っ』声に出せない呻き声を上げて、紫苑の口腔に放ってしまった。
『やばい・・・紫苑?』
だが紫苑は姿勢を変える事なく、最後の1滴まで飲み干そうとするように離れない。

テッシュを取る様子が無いから、おそらく自分の放ったモノは紫苑に飲み干されたのだ・・・
呆然とする狸寝入りの紫龍のモノを大事そうに下着の中に仕舞うと紫苑はゆっくりベッドから降りて部屋を出て行った。

射精の後の気だるさで紫龍はまどろんでいるうちに再び眠りに落ちたらしい。
「紫龍、朝だよ、もう起きる時間だよ」
ワイシャツ姿の紫苑に体を揺さぶられ目を覚ました。

「おはよう、紫苑」
「おはようございます」紫苑の目元が少し赤く染まっていた。
「何だかいい夢を見た・・・」
「え・・どんな?」少しうろたえながら紫苑が聞いてくる。
「判らないけど、何だか幸せな夢だった・・・」
「そ・そう・・良かったね、ほら早く起きて」
紫苑にそう声を掛けられ、紫龍もベッドから降りた。

出て行こうとする紫苑の手を引き抱き締めた。
「紫苑・・・愛してるよ」
「あ・朝から・・・」
「朝でも昼でも1日何度でも俺は言うさ」
「うん・・・僕も愛してる・・だから早く食事しよう」
紫苑は自分がしてしまった行為の為に自分の体が敏感になってしまっているのが判っている。
こんな状態で長い時間抱き締められてなどいたら、自分が大変な事になりそうで食事を急かした。

「判ったよ・・今日は和食?」
「そうですよ、蜆の味噌汁作りましたから」
「おお嬉しいなそれは」


朝の準備が整い、紫苑も昨日買った背広に袖を通した。
「紫苑・・・何かいつもと違うような?」
何となくそのスーツ姿に違和感を覚えた紫龍が聞いてきた。
「はい、これ昨日沖田部長代理と買い物に行って買ったんです。」
「沖田とスーツを買いに行ってたのか?」

「あ・・・昨日言い忘れてたんだけど・・・・これ」
紫苑は昨日沖田にプレゼントされた国産の腕時計を腕に嵌めたまま紫龍にその腕を見せた。
「どうしたんだこの時計?いつものは?」
「あの・・・これ沖田部長代理が買って下さって・・」
何だか悪い事をしているような気がして紫苑の言葉も歯切れが悪い。

「どうして沖田がお前に腕時計をプレゼントしなくてはならない?」
今朝ベッドの中であんなに幸せな気分だったのに、紫龍の機嫌はドンドン悪くなってしまう。
「高価な時計はカウンセリングには向かないって」
そう言われてみればそうだとも思うが、だからと言ってそれを沖田が買い与えるのは筋が違う。

「そのスーツは?」どう見ても手ごろな価格の既製品だ。
「一緒に買いに行きました、でもこれは自分でちゃんと買いました」
「沖田に見立ててもらったのか?」
「何着か試着して・・・これがいいって・・」

紫龍だって紫苑に手頃な時計を買ってやる事も考えた、
だが祖母から贈ってもらった、いわば形見のような時計を外せとは言えなかった。
紫苑の仕事用のスーツは全部自分の母親と名古屋の相田夫人からの贈り物だ。

機嫌の悪くなった紫龍に「紫龍、僕この時計が200万もする物だなんて知らなかったよ、紫龍は知ってたんでしょう?」
同じ時計を持っている紫龍が知らないはずは無かった。
「だからどうした?」
「カウンセリングの仕事には高価な物は身に付けない方がいいって」
「沖田がそう言ったのか?」
「はい・・でも僕もそう思います、沖田部長代理の言う通りだと・・」

尤もだと思う・・・そういう事に気付かなかった自分にも呆れる。
だが何でも沖田の言うがままになっている紫苑にも腹が立つ。

「じゃ福利厚生課など辞めろ」
「し・紫龍酷い!」
「沖田と1日一緒に居て・・・何もされなかったか?」
「ひ・・酷い、部長代理はそんな人じゃないからっ!」
そう言うと紫苑は鞄を手に取り
「今日は僕ひとりで行きますから!」そう言い捨てると勢いよく部屋を飛び出して行った。





すみません、更新遅くなりました。


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COMMENT - 8

-  2010, 11. 16 [Tue] 02:00

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-  2010, 11. 16 [Tue] 02:07

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ちこ  2010, 11. 16 [Tue] 06:25

紫苑ちゃん朝のイタズラタイムでした~紫苑ちゃんにとっては真剣なお詫びの気持ちだったんでしょうね(笑)紫龍さんには極上の一時(//∀//)朝から険悪なムードですが紫苑ちゃんは無事に会社に着くんでしょうか?無理だろうな~きっと・・・

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jun  2010, 11. 16 [Tue] 06:37

お早うございます。
紫苑やりますね。
寝ている紫龍に悪戯して、紫龍をイカせるなんて。
紫龍、やっぱり沖田にヤキモチ妬いてるー。
それだけ紫苑を愛してるってことだけど

ワイシャツを着た紫苑のところの文章がおかしいのと、
紫苑とあるべきところが紫龍となってるところがありましたよ。
それと僕読むのはパソコンで読んでますから、心配しないでください。

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kikyou  2010, 11. 16 [Tue] 23:07

鍵コメ Yさま

こんばんは。

やっぱ紫龍は面白くないですよねぇ^^;

自分だけの紫苑がだんだんと他の色に染まってしまいそうで
不安で、そして怖いんだと思います。


広告、今もう一度見たけど、まだ見えるよ・・・


コメントありがとうございました(●^o^●)

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kikyou  2010, 11. 16 [Tue] 23:11

鍵コメ NKさま

こんばんは。

おお!誤字・・教えて下さってありがとうございました!
よくやってしまいます、もう本当に助かります(●^o^●)

紫龍も経営者としての顔とパートナーとしての顔があり
でも紫苑に対してはパートナーとしての気持ちの方が大きくて
どうしても沖田の行動に腹が立ってしまう・・・
そして素直に従っている紫苑に対しても・・

難しいです。

紫苑が何処まで変わるか・・・
今後を楽しんで下されば嬉しいです^^

コメントありがとうございました!

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kikyou  2010, 11. 16 [Tue] 23:14

ちこさま

こんばんは。

紫龍は朝から天国に行ったり、地獄に落とされたり忙しいです^^;

自分が変えるのならまだしも(本来変えたくない紫龍ですから)
他の男の手に掛かって変わる事は許さない!って所ですよね。

コメントありがとうございました!

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kikyou  2010, 11. 16 [Tue] 23:17

Re: タイトルなし

こんばんは。

パソコンでしたか?
最初の頃携帯って聞いたような気がしてたので・・・^^
あと誤字の件教えて下さってありがとうございました。
外出前に其処だけは修正出来ました^^


紫苑と紫龍・・・お互いに好きなのに、色々問題起きますネ。
毎回紫苑に振り回されてしまう紫龍。
でもたまには、こうしてご褒美もらえるし(笑)

さぁ、これから通勤編ですねぇ。

あぁ・・・今日も零時に間に合わない(涙)

コメントありがとうございました。

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